日本ハムの鶴岡慎也 涙の引退表明「やりきった気持ち」ダルへ「いなければここにいなかった」

[ 2021年12月13日 15:22 ]

<日本ハム引退会見>質疑応答で涙をこらえる鶴岡(撮影・高橋茂夫)
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 今季まで日本ハムで捕手兼バッテリーコーチを務め、今オフに現役続行を希望して退団していた鶴岡慎也捕手(40)が13日、札幌ドームで会見を行い、19年目の今季限りでの現役引退を表明した。

 バッテリーコーチ兼任3年目となったプロ19年目の今季は、若手の台頭もあってわずか13試合の出場にとどまっていた。他球団での移籍を模索してきたが、自ら設定した「トライアウト終了から数日後」という期限になっても獲得に興味を示す球団が現れずに引退を決断。「ずっと選手としてやりたいという強い思いがあって、まだまだやれると思っていたが、いざやめると自分で決めたら何だか清々しい気持ちです。最後プレーするところがなくなるまでやると決めていた。そこまでやれたので本当に納得しています。やりきった気持ちでいっぱい」と時折、涙ぐみながら心境を吐露した。

 印象に残っていることには、北海道移転後初めて日本一に輝いた06年を挙げた。「あの年は僕も1軍に初めて定着した年だった。何も分からず、がむしゃらに1試合、1プレーに命を懸けてやっていた。その結果、ああいう素晴らしい歴史を動かした年になった。ファイターズが北海道に根付く1ページに立ち会えた幸せはこれからの人生に生かしていきたい」と振り返った。

 入団テストを経て02年ドラフト8位で日本ハムに入団。ダルビッシュ(現パドレス)が日本ハム在籍時には専属捕手を務めて「ダルの正妻」とまで言われ、ダルビッシュがもう一度バッテリーを組みたい捕手に名前を挙げるほどの名捕手だった。思い出の投手にはやはりダルビッシュを挙げ「ダルビッシュ投手がいなければ、僕はここにいなかったと思う。彼には本当に感謝している」と感謝。引退を報告するとLINEですぐに返事があったそうで「会話は僕ら2人だけの秘密」としたが「全てが報われた気持ちになった。素晴らしい人間になっていました」と笑いを交えつつ後輩から感謝されたことを明かした。

 今後については未定。将来的には指導者も視野に入れていることを明かし、「野球の勉強を続けることは生涯変わらないこと。どういう形になるか分からないですけど、これからも野球とファイターズと関わっていけるような仕事ができればと強く思います」と話した。

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