日本ハム 育成で巨人戦力外の古川獲得へ 新庄監督自ら視察のトライアウトで最速149キロ

[ 2021年12月13日 05:30 ]

力投する巨人・古川(撮影・尾崎 有希)
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 日本ハムが、巨人を戦力外となった古川侑利投手(26)を育成契約で獲得することが12日、有力となった。新庄剛志監督(49)が就任後、既に4人の新外国人選手を獲得しているが、国内補強は初めて。自ら視察した8日の12球団合同トライアウトで149キロをマークした右腕が、高い評価を得た。ビッグボスが恩師の故・野村克也氏のように、3年連続5位のチーム再建に必要な戦力に再生する。

 新庄監督が指揮を執る来季に向け、日本ハムが着々と補強を進めている。視察した12球団合同トライアウトで新庄監督は元阪神・高野、前オリックス・金田、前巨人・山下、元楽天・中村の4選手を挙げ「選手の気持ちが分かる。一人でも多く獲りたい」と話した。しかし、指揮官の目に留まり育成契約での獲得打診に至ったのは、巨人の背番「63」のユニホームで力投した右腕・古川。偶然にも、63は新庄監督の阪神入団当初の番号だ。

 古川は打者3人と対戦。前楽天・片山に左前打されたが、前広島・高橋を二飛、前DeNAの松尾を中飛に抑えた。気温9度の中、参加した22投手の中では最速タイの149キロを計測。140キロ台後半の速球やカットボールを駆使して球威をアピールしていた。

 新庄監督の恩師である野村氏は、他球団を戦力外となった選手や低迷した選手らを復活させ「野村再生工場」の異名を取った。自身も野村監督が阪神1年目の99年に前年の打率・222、6本塁打という不振から・255、14本塁打と復活。翌00年には自己最高の28本塁打、85打点をマークした。新庄監督は前日、野村克也氏をしのぶ会に参加した際に「教えてもらった“野村の考え”を物凄く今、インプットしている」と野村イズム継承へ意欲を示していた。

 自己最速154キロを誇る古川は楽天時代の18年に18試合に登板して自己最多4勝を挙げたが、翌19年途中に巨人へトレード移籍。巨人の3シーズンで1軍登板は9試合で、今季の1軍登板は1試合に終わった。しかし、イースタン・リーグでは中継ぎとして36試合に登板し、2勝1敗2セーブ、防御率2・18。先発の経験もある。

 日本ハムは今オフ、FA権を保持していた西川、大田、秋吉の主力3選手を自由契約に。一方で、メジャー通算24勝右腕のガントら新外国人選手を4人獲得する大型補強を敢行し、戦力の整備を進める。助っ人選手は現時点で04年の北海道移転後最多の6人体制。新庄監督は、助っ人以外は「2軍の選手を育て上げたい」と育成重視の方針を明かしており、古川には「新庄再生工場」の第1弾としても注目が集まる。

 ◇古川 侑利(ふるかわ・ゆうり)1995年(平7)9月8日生まれ、佐賀県出身の26歳。有田工では3年夏の甲子園に出場。13年ドラフト4位で楽天に入団。14年9月14日の西武戦で1軍デビューした。19年7月にトレードで巨人に移籍。プロ通算成績は48試合で6勝14敗、防御率5.16。1メートル78、86キロ。右投げ右打ち。

 ▽野村再生工場 移籍後にブレークした選手では、ヤクルトでは田畑一也が代表例。ダイエーから移籍した96年に12勝、翌97年には15勝と2年連続2桁勝利を挙げた。楽天時代は中日から06年に金銭トレードで加入した土谷鉄平が、登録名を鉄平に変更して打率.303とブレークし、09年には首位打者に輝いた。前球団で実績のある選手が移籍後、もう一花咲かせたケースも多く、ヤクルトでは小早川毅彦、辻発彦(現西武監督)、阪神では遠山奨志、成本年秀、楽天では山崎武司、小山伸一郎らがいる。

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