西武・松坂大輔さん、涙腺崩壊 引退セレモニーにイチローさんサプライズ登場「長い間、よく頑張った」

[ 2021年12月5日 05:30 ]

サプライズゲストのイチロー氏(右)とガッチリ握手する松坂(撮影・尾崎 有希)
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 プロ野球の7球団が4日、本拠地でファンへの感謝イベントを実施した。西武はメットライフドームでのイベント内で今季限りで現役を引退した松坂大輔投手(41)の引退セレモニーを行い、宿命のライバルとして名勝負を演じてきたイチローさん(48=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)がサプライズで登場。最後のユニホーム姿で気丈に振る舞っていた「平成の怪物」も、思わず感激の涙をこぼした。

 ファンに大きく手を振り続けた。ユニホームとも、もうすぐお別れだ。スピーチで惜別のメッセージを語った後の場内一周。松坂は笑顔のまま、去るつもりだった。突然、大型ビジョンに映像が流される。登場したのは日米通算4367安打を誇る宿命のライバルだった。

 「大輔。どんな言葉を掛けていいのか、なかなか言葉が見つからないよ。だから僕にはこんなやり方しかできません。許せ、大輔」

 映像が止まり、一塁ベンチからイチローさんが姿を現す。球場全体がどよめいた。完全サプライズ。花束を渡され「長い間、よく頑張った」などと声を掛けられた。握手を交わし、背中を叩かれる。時間にして10秒。イチローさんらしいスマートな演出だったが、松坂の涙腺は決壊した。

 「イチローさんに言われると同じ言葉でも響き方が違う。プロ入り前からずっと背中を追い、大きな背中を追いかけ続けることで、ここまでやってくることができた。言葉で表すことができないぐらい感謝しています」

 西武入団1年目だった99年5月16日のオリックス戦。松坂は、この球場で当時は5年連続首位打者だったイチローとの初対戦で3打席連続三振を決め「自信から確信に変わった」と名言を残した。メジャーでも名勝負を演じた2人は日本代表では共闘。06、09年はチームをWBC連覇に導いた。怪物と天才。同じ時代で強烈な光を放った両者の共演に、場内は感動に包まれた。

 スピーチでは「うれしい経験、苦しい経験を積み重ね、信念を持って上を目指してほしい。ライオンズの明るい未来を楽しみにしています」と語った松坂。盟友は既に指導者の道を歩んでおり「ああいう雰囲気をまとえる大人になりたい」とも語る。

 自身の今後について問われた松坂は言葉に決意をにじませた。「まだまだ勉強しなければいけないことがある」。やがて踏み出す第二の人生。どんな立場となっても、偉大なレジェンドが目標であることに変わりはない。(花里 雄太)

 【松坂とイチロー】

 ☆初対戦 99年5月16日。高卒1年目の松坂はイチローとの初対戦で3打席連続三振。初回に直球で空振り三振に仕留め、その後はスライダーで2三振を奪った。

 ☆通算100号 初対戦を終えた際に「楽しみができた」と振り返ったイチローは、7月6日の対戦で9回に松坂から自身通算100号アーチ。「狙っていた」と雪辱した。両者の対戦はNPBで34打数8安打の打率.235。

 ☆大リーグでの対戦 松坂がレッドソックスに移籍した07年4月11日、マリナーズ・イチローと対戦。4打数無安打に抑えた。メジャーでの対戦成績は27打数7安打の打率.259。

 ☆WBC 06年の第1回、09年の第2回WBCで日本代表のチームメートとしてプレー。連覇を果たし、松坂は2大会連続でMVPに輝いた。

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