東海大菅生、4年ぶり4度目甲子園 千田劇場!決勝3ラン&9回に救援3人斬りの“二刀流”で導いた

[ 2021年8月3日 05:30 ]

全国高校野球選手権西東京大会決勝   東海大菅生8-3国学院久我山 ( 2021年8月2日    東京D )

<国学院久我山・東海大菅生>最後の打者を打ち取りマウンド上で喜ぶ(左から)福原、千田、小池、岩井(撮影・篠原 岳夫)
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 第103回全国高校野球選手権(9日から17日間、甲子園)の地方大会は2日、2大会で決勝が行われ、全49代表が出そろった。西東京では東海大菅生が国学院久我山を下し春夏連続の甲子園出場。千田光一郎外野手(3年)が決勝3ランを放った。3日に組み合わせ抽選が行われる。

 懐かしい感触が手に伝わった。カットボールを捉えた千田は打球を見失うも、本塁打を確信してガッツポーズ。左翼席上段まで運んだ一撃に東京ドームはどよめきに包まれた。

 「(今春の)センバツの時と似たような感覚だった。(東京ドームでも)打つことができて、驚きとうれしい気持ちです」。序盤から点の取り合いとなり、3―3で迎えた4回1死一、三塁から高校通算21号となる決勝3ラン。今春のセンバツでは1回戦の聖カタリナ学園戦で左越えに大会通算800号となるメモリアルアーチを放った男が、東海大菅生初となる春夏連続甲子園出場に導いた。

 最速141キロを誇る右腕。千田は右翼を守っていたが、9回には救援登板し、3者凡退に抑えて歓喜の輪の中心となった。若林弘泰監督は投打にわたる活躍に「ここぞというところで絶対に打ってくれる。今日は千田劇場ですね」と称えた。

 二刀流は走っても凄い。石川県の布水中時代は陸上部を兼務。2年時には野々市市の陸上大会で100メートルを12秒32で走り、1位に輝いたこともある。「脚力は中学時代が生かされている」。50メートル6秒0の快足を武器に1番打者を務めている。

 悔しさを晴らす夏。センバツでは準々決勝で中京大中京のエース右腕・畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ)に完封を許し「しっかりボールを選ぶ選球眼が大事」と学んだ。4年ぶりの夏の甲子園に「センバツで恥ずかしい負け方をした。忘れ物を取りにいくつもりで日本一を目指したい」と燃えている。(柳内 遼平)

 ◇千田 光一郎(ちだ・こういちろう)2003年(平15)4月25日生まれ、石川県出身の18歳。小2で野球を始め、布水中では白山シニアでプレー。東海大菅生では1年秋からベンチ入りし、3年春に甲子園出場。趣味は音楽鑑賞。好きな選手はエンゼルス・大谷。1メートル75、70キロ。右投げ右打ち。

 ≪3番堀町4安打 春の雪辱誓った≫3番・堀町沖永(おきと=3年)は4安打4打点の活躍を見せた。1―3の3回2死二塁から左中間を破る同点のランニング2ランを放ち「絶対に還るつもりだった。準決勝、決勝で活躍できてうれしい」と笑顔。センバツは無安打に終わり「悔しくて眠れなかった。スイングスピードを上げようとやってきた」と力を込めた。

 ▽東海大菅生(西東京)吹奏楽部も全国レベル。OBに高橋(巨人)ら。

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