福岡大大濠 2年生左腕の森本が公式戦初完投初完封 先輩エース発熱で緊急先発もチーム救った

[ 2021年7月13日 05:30 ]

全国高校野球選手権福岡大会3回戦   福岡大大濠6ー0博多 ( 2021年7月12日    小郡 )

<福岡大大濠・博多>公式戦初完封の好投を見せた福岡大大濠・森本
Photo By スポニチ

 126球目。9回2死一塁で最後の打者を一ゴロに抑え、堂々と役目を果たした。福岡大大濠の2年生サウスポー森本光紀が、公式戦初完投初完封でチームを救った。

 先発予定だったプロ注目左腕エース・毛利海大(3年)が試合前日に発熱。新型コロナウイルスの抗原検査では陰性だったが、この日も自宅療養となるアクシデントに見舞われた。当日朝に先発を伝えられた背番号11の森本は「尊敬する毛利さんが投げないまま夏を終わらせるわけにはいかない。先輩のためにも自分が絶対に抑える」と発奮。5回1安打無失点だった初戦(2回戦)に続き、4安打完封の快投。バットでも2回の先制打を含む2安打と活躍した。

 緊急登板で好投した左腕に対し、八木啓伸監督は「チームを救ってくれた。春の九州大会で結果を出し、現時点では彼が一番安定していて投手陣の中心になっている。継投も考えたが、一人で投げきってさらに成長してくれると思う」と目を細めた。

 8強入りした今春センバツでは登板機会がなかったが、センバツ後の九州大会の明豊(大分)戦で好投し、今では投手陣に欠かせない存在だ。「粘り強く投げられて結果としては良かったけど、余計な四死球が多い。もっと下半身を使って投げたい」と反省も忘れない。楽天の田中将大を輩出した宝塚ボーイズ(兵庫)出身で、実家は甲子園球場から自転車で約15分。「甲子園で投げたい」。この夏こそは聖地での登板をかなえてみせる。(本間 正則)

続きを表示

2021年7月13日のニュース