昌平、ドラフト候補野手・吉野 11球団30人集結スカウトに俊足強打魅せた!

[ 2021年7月13日 05:30 ]

全国高校野球選手権埼玉大会2回戦   昌平8-1飯能南 ( 2021年7月12日    レジスタ大宮 )

<昌平・飯能南>8回2死、左中間に三塁打を放つ昌平・吉野(撮影・郡司 修)
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 気合を入れて臨んだ夏初戦。プロ注目の男として無安打だけは避けたかった。昌平の3番・吉野創士(3年)が8回2死の最後の打席で快音を響かせる。左中間三塁打を放つと、チームはこの回でコールド勝利を決めた。

 「捉えられるはずのボールを力んでファウルにしちゃって…。その反省を最後に生かせました」。吉野は試合後、黒坂洋介監督に本音を明かした。初回は空振り三振。2打席目以降は3打席連続で勝負を避けられて歩かされた。それでも8回は3球続いたカーブを落ち着いて見逃し、得意のコースである外寄りの直球を仕留めた。

 プロも注目する強肩強打の外野手。スタンドにはプロ11球団、計30人のスカウトが集結した。ヤクルトは小川淳司GM、日本ハムは吉村浩GM、西武は潮崎哲也編成グループディレクターら編成部門のトップが勢ぞろい。期待度の高さがうかがえる。小川GMが「最後に長打を見ることができた。ボール球を我慢して打てる球を待っていた」と評価すれば、昨秋ドラフトでオール高校生を指名したソフトバンクの永井智浩スカウト部長も「長打力は魅力。(指名)リストに入ってくるでしょうね」と語った。

 昨秋の県大会覇者が8回コールド、8―1で初戦を突破した。黒坂監督は「最初はガチガチだったけど、最後の1本で本人も納得していると思う。次(3回戦)は修正してくるはず」と主砲に期待を寄せる。吉野が本領を発揮すれば、悲願の甲子園初出場が近づく。(伊藤 幸男)

 ◇吉野 創士(よしの・そうし)2003年(平15)10月27日生まれ、千葉県浦安市出身の17歳。幼稚園年長で野球を始める。東野小では舞浜フェニックスでプレー。富岡中では硬式の東京城南ボーイズに所属し、3年夏は全国ベスト8。50メートル走6秒3、遠投105メートル。憧れの選手は楽天・浅村。1メートル86、79キロ。右投げ右打ち。

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