大分雄城台、逆転開幕星 競り合い制し、東京五輪の陸上女子リレーに出場する児玉先輩に「続いた」

[ 2021年7月6日 05:30 ]

全国高校野球選手権大分大会1回戦   大分雄城台3ー2中津南 ( 2021年7月5日    別大興産 )

中学時代はバッテリーを組んでいた大分雄城台の2年生コンビ・清田凌央(左)と池田太晴
Photo By スポニチ

 児玉先輩に続け――。大分雄城台が鮮やかな逆転劇で開幕戦を制した。2日、OGの児玉芽生(福岡大4年)が女子400メートルリレーの東京五輪代表に内定したばかり。幸野祐介主将(3年)は「先輩のオリンピック出場が決まって、学校の中も盛り上がっている。僕たちにも力を与えてくれた」と、後押しに燃えた。

 苦しい流れを打破したのは稙田南中学時代に大分七瀬ボーイズでバッテリーを組んでいた清田凌央と池田太晴の2年生コンビだった。

 0―1で迎えた5回表、2点目を取られてなおも2死一、三塁の場面。背番号11の清田が2番手でマウンドへ向かった。内野ゴロに仕留めてピンチをしのぎ、その後もスコアボードに0を並べて流れを引き寄せた。6回に3番・山月研翔(けんと、3年)の今大会1号本塁打で1点差に迫ると、8回は1死満塁のチャンスをつくった。打席には背番号12の池田。釘宮監督が「本来はキャッチャーだけど、勝負強い打撃を買って」今春からレギュラーに定着。スタメン唯一の2年生が初球を振り抜いて逆転の中前2点適時打となった。塁上では“やったぞ!”とばかりに、ベンチに向かって吠(ほ)えた。

 好救援で流れを引き寄せた清田は「イニング途中からの登板は練習試合で何回も経験していたので、すんなりと入れた。池田が絶対に打ってくれると信じていました」。中学時代からの盟友の援護を信じて腕を振り続けた。次戦は今春センバツ準優勝の強豪・明豊。幸野主将は「気持ちで負けないように。一人一人が全力でぶつかっていきたい」。オリンピアンを育てた陸上部と同じグラウンドで汗を流すナインが、チーム一丸となってV候補筆頭に立ち向かう。(本間 正則)

続きを表示

2021年7月6日のニュース