「夏の主役候補」高知・森木 18年夏の“金足農旋風”立役者・吉田輝星のように「驚きと感動」届けたい

[ 2021年7月6日 05:30 ]

154キロの「世代最速」の称号を持つ高知・森木
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 154キロの「世代最速」の称号を持つ高知・森木大智の琴線に触れたのは、エースの自負として最後までマウンドを一人で守ろうとした金足農・吉田輝星(現日本ハム)だった。

 「決勝戦まで一人で投げる体力やチームへの思いが、すごいと思いました」

 18年夏。秋田大会の初戦・2回戦から5試合連続完投勝利で甲子園出場を決めると、聖地でも1回戦・鹿児島実から準決勝の日大三戦まで全5試合を完投し決勝進出を果たした。東北勢初の優勝がかかった大阪桐蔭戦では5回までに12点を失い6回から右翼守備に回ったが全11試合、計1517球の熱投で準優勝に導き「カナノウ旋風」を巻き起こした右腕の姿は、森木にとっての憧れであり、理想でもある。

 「ダイナミックな投球フォームと球速以上に伸びるボール。三振を取れるストレートを持っている」

 最初で最後となる甲子園に向け、最大のライバルとなるのが明徳義塾だ。1年夏は決勝で敗れ、昨夏の独自大会はスタンドから先輩たちが宿敵を倒すのを見届けた。

 まだ見ぬ夢舞台だが、甲子園を「通過点」と言い切る。「野球をやっている限り、一度は行ってみたい場所。自分自身の夢を実現させるための、通っておきたい場所」というのが真意だ。

 「チームを甲子園優勝に導き、マウンドで投げる姿で、見ている人に驚きと感動を与えられる投球がしたい」世代最速から世代最強への挑戦が始まる。(北野 将市)

 ◇森木 大智(もりき・だいち)2003年(平15)4月17日生まれ、高知県土佐市出身の18歳。小1でソフトボールを始め3年から高岡第二イーグルスでプレー。高知中3年時に春夏の全国大会で優勝。3年夏の四国大会で軟式球で最速150キロを計測。高知では1年春の四国大会からベンチ入りし2年秋からエース。1メートル84、87キロ。右投げ右打ち。

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2021年7月6日のニュース