阪神・井上「自分ももっと頑張らないと」 ヤクルト・奥川とプロ初対決で完敗

[ 2020年11月28日 05:30 ]

みやざきフェニックスリーグ   阪神0-4ヤクルト ( 2020年11月27日    都城 )

<神・ヤ>2回無死、井上は左飛に倒れ、悔しげな表情を見せる(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・井上広大外野手(19)が27日、「みやざきフェニックスリーグ」のヤクルト戦で奥川恭伸投手(19)とのプロ初対決を迎え、2打席凡退に終わった。昨夏の甲子園大会決勝以来、463日ぶりの激突は左飛と空振り三振。来季1軍を舞台にした雪辱へ悔しさを胸に刻んだ。

 昨夏の聖地を沸かせた決勝戦から463日。ともにプロで対戦したい選手に挙げ合っていた奥川との再戦は井上の完敗だった。若虎4番の看板も背負い、言葉少なに悔しさをにじませた。

 「良いことはあまり…。(奥川は1年前と比べて)そこは元からすごいんで」

 初回2死一塁では3球目の148キロを空振りした際に一塁走者の小野寺が盗塁死。2回先頭で仕切り直しを迎えた。結果は2球目の146キロを大きく打ち上げて左飛。5回先頭の2打席目はカウント1―2と追い込まれ、4球目の147キロにバットが空を切った。

 履正社を初優勝に導いたアーチの再現はならず、逆にライバルの成長を目の当たりにした。「自分ももっと頑張らないといけないと感じました」とかみ殺すように帰りのバスに乗り込んだ。
 チームとしても奥川の前に6回無得点。最速150キロの直球と鋭く曲がるスライダーに手も足も出ず、小野寺の1安打のみに抑え込まれた。

 平田2軍監督は「遊ばれとる。(全体的に)力のある真っすぐにスイングが振り負けてた。(今後)リーグを代表する投手になってくるんじゃない。手ごわくなる」と脱帽した上で、井上には「成長しているところを感じられたと思うし、これから1軍で互いにしのぎを削るような選手にならないといけない」と奮起を望んだ。

 振り返れば、高校時代も奥川と初対決した昨春選抜1回戦では2三振を含む4打席凡退。併殺打で最後の打者にもなった。以降、悔しさをバネに鍛錬を重ね、夏のバックスクリーン左への本塁打につなげた。プロでも再び完敗から出発。雪辱は来季、1軍の舞台で果たすだけだ。令和の名勝負となり得る両雄対決の第2章が幕を開けた。(阪井 日向)

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2020年11月28日のニュース