楽天 メジャー25勝左腕コンリー獲得へ イチローの元同僚、平均球速153キロ

[ 2020年11月28日 05:33 ]

アダム・コンリー
Photo By ゲッティ=共同

 楽天が来季の新外国人として、メジャー通算25勝のアダム・コンリー投手(30=前マーリンズ)の獲得に動いていることが27日、分かった。今季メジャーでのプレーはなかったが、150キロ超の速球を武器とする1メートル90の長身左腕。タイガースの内野手ディクソンとの獲得交渉も最終段階を迎えており、GMを兼任する石井一久監督は、就任1年目の補強を着々と進めている。

 石井新監督が就任会見で「後ろの投手から構築していくのが野球のセオリー」と語ったように、補強ポイントの一つが、リーグ5位の防御率4・19に終わった救援陣。ターゲットに定めたのが、メジャー通算174試合登板で25勝30敗5セーブ、防御率4・82の実績を持つコンリーだ。

 16、17年にはイチローの同僚としてローテーションの一角を担い、2年連続で8勝。18年からは救援に回り、19年には自己最多の60試合に登板した。今季は開幕直後に故障者リスト入り。その後3Aに降格したが、コロナ禍でマイナーリーグが中止となったため登板機会はなく、9月25日に自由契約となった。

 19年の平均球速は95・3マイル(約153キロ)。長い腕を生かし、インステップしてスリークオーターから投げるのが特徴で、左打者に打ちにくいだけでなく、右打者にも角度あるクロスファイアが有効となっている。日本にはあまりいないタイプの左腕だ。

 楽天の救援陣は松井が来季から抑えに戻り、18セーブを挙げたブセニッツは契約延長の見通し。右下手投げの牧田も健在で、コンリーが加われば左右のバランスが取れた布陣となる。

 ≪イチ500盗塁決めた16年の試合で快投≫4年前には意外な競演があった。コンリーは16年4月29日のブルワーズ戦に先発し、7回2/3を無安打無失点、7奪三振の快投。その試合でイチローは「1番・右翼」で出場し、初回に二盗を決めて史上38人目の大リーグ通算500盗塁を達成した。さらに今季阪神でプレーしたボーアが「5番・一塁」で出場し、2本塁打を含む3安打5打点。マーリンズは6―3で快勝した。

 ◆アダム・コンリー 1990年5月24日生まれ、米ワシントン州出身の30歳。ワシントン州立大から11年ドラフト2巡目指名でマーリンズ入団。15年にメジャーデビューし、16年は全て先発で25試合に登板して8勝6敗、防御率3.85。18年からリリーフに転向した。持ち球は直球、チェンジアップ、スライダー、カーブ。メジャー通算174試合で25勝30敗5セーブ、防御率4.82。1メートル90、94キロ。左投げ左打ち。

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