阪神 快音にも首かしげ…坂本の南国での密かな“挑戦”

[ 2020年11月23日 18:49 ]

みやざきフェニックスリーグ   ロッテ1―1阪神 ( 2020年11月23日    SOKKEN )

<フェニックスL ロ・神>7回1死二塁、坂本は中越えに適時二塁打を放つ(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 21日から宮崎組に合流した阪神・坂本は、明確なテーマを持って課題に取り組んでいる。「5番・指名打者」で出場したこの日も、7回に均衡を破る中越え適時二塁打を放って3試合連続安打をマーク。若手主体のメンバーで貫禄を見せつける快音に聞こえるが、本人は試合後、強く首を振った。「感覚的には全然良くないですね…」。掘り下げれば、宮崎ではタイミングを若干早めたボールの待ち方に挑戦していることを明かした。

 「1発でまっすぐを仕留めたり、速いボールはチームとしても課題。打席でできるできないで違うので」。1軍が主戦場だった今季は、出塁に重きを置き、逆方向やボールの見極めに有効な待ち方で投手に対峙してきたという。それでも、投球の主体となる直球を打ち返さないことには、他球団のエース攻略もままならない。巡ってきた南国での実戦機会を課題克服に充てているが、簡単ではない。

 3試合で記録した4本の安打は左翼に3本、中堅に1本。タイミングを早めているため、ある意味、当然の結果と言える。ただ、本人が目を向けるのは過程の部分。「シーズン中よりポイントを前に出して仕留めにいってるんですけど、カウントが進むと打席の中で不利な状況が増える。(前に)飛んでる分には良いんですけど、仕留めてると思ってて、ファウルになってる。この打ち方してると、レフトにしか飛ばないし、シーズン中にボール見たりとかができない。打席の中でここは速い球打ちに行く待ち方とか、次は遅い球とか、方向変えて敏感にできたら良いんですけど。器用じゃないんで」と悩ましげだ。

 「この待ち方でシーズン中みたいなボールの待ち方ができれば良いし、できなければ来年のシーズンもそこからスタートしないといけないし」。元々、インサイドワークに定評があり、投手陣からの信頼も厚い。打撃で進化を見せれば、正捕手の梅野を一気に脅かす存在になり得る。

 宮崎で“答え”は出るか。残り5試合、背番号12にとって1球も無駄にできない打席が続く。 (遠藤 礼)

続きを表示

2020年11月23日のニュース