森繁和氏 ソフトバンク 攻守に隙なし+外国人選手も徹底する「走」の意識の高さ

[ 2020年11月23日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ第2戦   ソフトバンク13-2巨人 ( 2020年11月22日    京セラD )

<巨・ソ>初回 1死一塁 栗原の右前打で三進する一走・グラシアル(野手・岡本)(撮影・成瀬 徹)  
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 【森繁和 シリーズ大分析2】ソフトバンクの強さは、走塁面の意識の高さにも表れていた。

 初回の攻撃。2点を奪い、なお1死の場面で栗原が右前打を放つと、一塁走者のグラシアルは好スタートからためらうことなくヘッドスライディングで三塁を奪った。この走塁が生きる。続くデスパイネの三ゴロの間に3点目。この1点は相手に大きなダメージを与えた。グラシアルは5回1死でも栗原の右前打で一塁から三塁へ。デスパイネの右犠飛につなげた。

 ソフトバンクは一塁に走者が出ると、実際には走らなくてもスタートを切る構えを何度もしていた。常に次の塁を狙うとの姿勢と集中力で、相手に少しでもプレッシャーをかける。仮に捕手が少しでもボールをこぼせば二塁を奪えるし、この日のグラシアルのように一、三塁の形もつくれる。周東のシーズン50盗塁がクローズアップされがちだが、たとえ外国人選手でも走塁への高い意識が徹底されている。

 攻守に隙がないだけでなく「走」でも高いレベルを誇っている。これが3年連続日本一の王者の野球だろう。

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