鈴木啓示氏 阪神・藤浪はまだ及第点 合格点得るには次回登板の「結果」がカギ

[ 2020年11月5日 06:30 ]

セ・リーグ   阪神3-2ヤクルト ( 2020年11月4日    甲子園 )

<神・ヤ23>力投する藤浪(撮影・北條 貴史)
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 【鈴木啓示 視点】注目した藤浪は6回無失点。結果的に試合をつくったと言えるが、先発として完全な合格点というわけでもないだろう。及第点という表現が妥当だと思う。

 この日の藤浪の仕事は、ベンチ、ファンに対して「来季は先発でやれる」という期待を持たせる投球をすることだった。3回は2死から3者連続四球を出しながら、無失点で踏ん張った。あそこで崩れなかったことは大きかった。見逃し三振も多かった。これは打者が手が出ないということ。それだけいいボールを投げていたということを意味する。

 ただ矢野監督もこの1試合では判断できないだろう。来季の「先発一本」の権利を得るには、少なくとも7回くらいまで行く必要があったのではないだろうか。とはいえ、ダメだったわけでもない。先発として「それなりの答え」は指揮官も感じたはず。だから今季中に、もう一度、見たいと思わせたのだ。

 現時点では、まだ片道切符くらいだろう。藤浪が来季の先発ローテーション確約を勝ち取るには、今季最終登板で確かな「結果」をつかむ必要がある。

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