中日・吉見が引退会見「幸せな15年間」 引退を報告した落合氏からは「早いよ」

[ 2020年11月5日 13:45 ]

<中日・吉見引退会見>引退会見で思いを語る吉見(撮影・椎名 航)
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 中日の吉見一起投手(36)が5日、ナゴヤドームで引退会見を行った。

 吉見は会見の冒頭で「今年を持ちましてプロ野球生活を引退したいと思います。いろいろな思いはありましたが、引退を決めました。15年間でしたが、良い思いもでき、苦しい思いもしましたが、幸せな15年間でした。今までありがとうございました」とあいさつ。

 引退を決めた理由を「立ち位置、1軍に上がれない葛藤、そういうものをすべて客観的に見つめ直して、まだ現役をやりたい気持ちはあったんですが、仮に続けたとして同じ事を繰り返すかなと判断して、それなら次への道に早く進もうと思い、(10月)30日に決断しました」と明かした。

 エース右腕として08年から5年連続2桁勝利をマーク。ドラゴンズの黄金期を支えた。だが、13年に右肘を手術後は8年間で20勝。「5年間、8年間両方楽しかったです。ただ8年間は頭で思い描いていることを表現できない。できたとしても継続できない。ここ数年はもう苦しい1年1年でした」と心境を告白。苦しさの理由を「勝てない。それです」とはっきりと口にした。

 黄金期の指揮官だった落合博満元監督にも引退を報告。落合元監督からは「早いよ」と言われたといい、引退する理由を伝えると「『自分で決めたならいいんじゃない』と言われました」と最終的には理解を示してくれたことを明かした。

 会見は終始、笑顔で受け答え。湿っぽさはなく、さわやかな引退会見となった。

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