ドラフト候補の市川・前田「まさかこんなことに」ノーヒットで敗退も…好走&好守で存在感

[ 2020年7月23日 16:01 ]

令和2年度夏季兵庫県高校野球大会2回戦   市川4―6兵庫県大付 ( 2020年7月23日    姫路 )

<県大付・市川>終了のあいさつを終え、ガックリとベンチに下がる市川・前田(撮影・井垣 忠夫)
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 俊足の左の好打者として今秋ドラフト候補にあがる市川・前田衡外野手(3年)の夏は不完全燃焼のまま終わった。4打数無安打で1打点。1回戦の自由が丘戦も2打数1安打で「ヒットパレード」を奏でることはできなかった。

 そんな中でも存在感は発揮した。「1番中堅」で先発し初回、四球で出塁すると50メートル走5秒8の俊足を生かし次打者の初球に二盗に成功。敵失も誘って一気に三塁を陥れると中犠飛で先制のホームを踏んだ。4回1死からの守備でも左中間への鋭い打球に対し落下点に一直線に走り帽子を飛ばしながら好捕し盛り立てた。

 「打撃は一番いい(状態)と思っていた。まさかこんなことになるとは…」。4点を追う7回無死二、三塁の好機では遊ゴロに倒れ9回無死一塁でも左飛に終わり「1、2年生にいいものを残そうと思って(大会に)臨んでいた。ノーヒットという不甲斐ない成績で申し訳ない」と主将としても敗戦の責任を背負った。

 1年秋から主力として活躍し昨夏は兵庫大会16強、同秋は8強に進出し、最高がベスト8となる最後の夏も8強を目指したが、道半ばで目標は途絶えた。

 昨年12月に兵庫選抜の一員として今秋ドラフト上位候補にあがる明石商の来田涼斗外野手や中森俊介投手(ともに3年)らとともに台湾遠征を経験。「みんなレベルが高く意識も高かった」と自分の現在地を確認することで、さらに上の世界で野球がしたい気持ちが強くなった。1メートル74、65キロとまだ体の線が細く、今後は進学を希望。4年間でさらにレベルアップし「夢」へと近づく。

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2020年7月23日のニュース