森繁和氏 巨人・岡本 8回内角打ち巧打で見せた成長 得点圏でここぞの集中力

[ 2020年7月23日 19:35 ]

セ・リーグ   巨人6―1中日  ( 2020年7月23日    ナゴヤドーム )

8回無死満塁、岡本は勝ち越し2点タイムリー二塁打を放つ(撮影・森沢裕)
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 普通に打てばファウルか、詰まった内野ゴロだろう。8回無死満塁。岡本は器用に腕を畳んで払うようにバットを振った。ファウルにならないよう、かつ詰まらないように、バットの芯に近い部分をボールにぶつける。三振か併殺打を狙った中日バッテリーは、5球のうちボール球を含めて4球、内角に投げた。最後も厳しいボールだったが、岡本が上手だった。

 内角球をこの打ち方をされると、投げるところがなくなってしまう。より成長した姿を見せる今季の岡本は、外角球を右方向に運んでの本塁打、長打が目立つ。抑えるにはどうするか。速く、強い真っすぐを内角のベルト付近ではなく、高めに投げる。そして外角低めにボール球の変化球。この対角線を使うしかない。

 決勝打を打った4打席目の岡本は1、2打席目とは別人のようだった。2、4回といずれも走者のいない場面だったが、直球を見逃して簡単に追い込まれ、最後は同じようにフォークに空振り三振。しかし、得点圏打率・387が物語るように、走者を置くと集中力が一気に増す。ここぞ、のV打。4番の面目躍如だろう。

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2020年7月23日のニュース