関本賢太郎氏 阪神・サンズは“巧打者” 見逃し方で「待ち」悟らせない

[ 2020年7月23日 06:30 ]

セ・リーグ   阪神3-3広島 ( 2020年7月22日    甲子園 )

<神・広(4)> 8回1死、サンズは右越えに勝ち越しソロを放つ撮影・大森 寛明)
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 【関本賢太郎 視点】この日のドローは、引き分けたというよりも「勝ちを落とした」という側面が強いと思います。スアレス投手が打たれて逆転されたわけではありません。ミスで得点を献上したのは、もったいないの一言に尽きます。

 1点リードの9回に大山選手が犯した悪送球。あそこは少し下がって、後ろ体重の逆シングルで打球を捕っていました。ああいう時は、しっかりステップを踏み直さないと悪送球しやすくなります。タイミング的にも急ぐ必要はなかったので、もったいないプレーでした。ステップを踏み直してノーバウンドで投げるのか、後ろに体重が掛かっているからワンバウンドで投げるのか。次に同じ打球が飛んできた場合を想定した反省が必要です。

 打つ方ではサンズ選手が好調です。基本的に右投手と対戦する時にスライダーをマークしているのは分かりますが、打席での見逃し方一つとっても、動きを見せません。ボールを見送る時は少し打ちに行って見送ることが普通ですが、サンズ選手は動きません。だから「待ち」を悟られません。さらに弱いと言われていた内角球も、最近はしっかり打ち返しています。相手バッテリーからすれば、スライダー狙いだから内角へ、という配球も、うかつにできません。すごく難しい、良い打者と言えます。

 だから大事に使っていく必要があります。この日の試合では、糸原選手が負傷交代しました。コロナ禍で調整「できなかった」部分があるので、ずっと出ずっぱりというのは、やめた方がいいでしょう。8月いっぱいくらいまでは、全員でカバーし合いながら戦っていく必要があります。これでサンズ選手まで離脱するようなら、非常にまずい。気候や日本の生活など、いろいろなことに順応しながら試合に出ているでしょうから、休養を与えつつ、やらせてあげたいところです。

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