松阪商、コールド突破 ドラ候補・阪本、打ち直しで高校通算60号「自分のスイングができた」

[ 2020年7月23日 13:10 ]

三重県高等学校野球夏季大会 2回戦   桑名工0―11松阪商 5回コールド ( 2020年7月23日    県営松阪 )

5回裏に3ランホームランを放った阪本和樹(5回コールド)
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 今秋ドラフト候補に挙がる松阪商の4番・阪本和樹内野手(3年)が一振りで試合を決めた。0―2の5回。6安打などで一挙6点を挙げ、なおも2死一、三塁の場面。好機で強運とパワーを見せつけた。遊ゴロに倒れたかに思えたが、打撃前に三塁塁審がタイムをかけており命拾い。打ち直しの打席で、確実に結果を出した。

 「打ち損じたゴロだったので、次は一球でしとめようと思った。変化球は来ないと予想していた」

 予想通り、真ん中に甘く入った直球を捉えると打球は大きな弧を描き、バックスクリーンへ。高校通算60号に乗せる中越え3ランで11点差とし、5回コールドゲームで3回戦進出を決めた。

 「大きく外側に出すような自分のスイングができた。力まず、練習と同じようなバッティングをすれば、自分の力があれば飛んでいく」

 新型コロナウイルス感染拡大を受けての自宅待機中は食トレにも力を入れ、増量に努めた。3食以上の食事を摂り、ひたすら食べ続けた。4月から体重は5キロ増。飛距離が伸び、特大弾にもつながった。

 「甲子園の中止が決まったときは、チームの誰より引きずった。でも、この代替大会があると聞いて、誰より先に気持ちを切り替えた。自分もチームも精神的に成長できた。それが一番よかったなと思います」

 中日、巨人のスカウトが視察に訪れ、中日の近藤真市スカウトからは「しっかり捉えられている。素材はもちろん、運も持ってるね」と評価された。「自分の成績よりチームの勝利」。名実ともに「大黒柱」の4番として県の頂点を見据えた。

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2020年7月23日のニュース