阪神・糸井 ボーアに負けじ「かめはめ波」弾!甲子園632日ぶり本塁打に「去年寝てたからな」

[ 2020年6月6日 05:30 ]

練習試合   阪神4-7ソフトバンク ( 2020年6月5日    甲子園 )

<神・ソ>3回2死一塁、糸井は左越えに2ランを放ち、ベンチに戻った際にボーアばりの“かめはめ波”ポーズを決める糸井(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の糸井嘉男外野手(38)は5日、ナイターで行われたソフトバンクとの練習試合で、甲子園では18年9月12日以来、632日ぶりの本塁打を放った。4日の広島戦で右翼ポール直撃弾をみせたボーアに負けじと左翼ポールにぶつけ「かめはめ波」のポーズも披露した。試合は後半に投手陣が崩れ4―7で敗れ、練習試合再開後の連勝は3で止まった。

 「スーパーサイヤ人」のフルパワーで振り上げ、浜風にも乗った打球は左翼ポールの真ん中付近を直撃した。1点を先制された直後の3回2死一塁、糸井が左腕ムーアに痛撃を浴びせる一時逆転となる2ラン。甲子園での本塁打は久々だった。

 「去年打ってないん? ヤバいな。ヤバない? 去年寝てたからな。8月から5カ月ぐらい。寝てたから」

 「糸井節」全開で振り返った聖地での一発は18年9月12日の中日戦で右越えに記録して以来。左足首の負傷で後半を棒に振った昨季は1本もなかった。ダイヤモンドを一周しベンチに戻ると、人気アニメ「ドラゴンボール」の大ファンであることもあり、ボーアさながらの「かめはめ波」ポーズを披露。「マネしただけです。やりたいなと思ってた」と笑い「定着するためにやりまくったろかな。(定着できるように)頑張ろ!」と量産を誓った。

 さすがの一撃に矢野監督もうなづいた。「ヨシオらしい打撃ができたのは大きい。本塁打も打てる選手。どんどん打っていってくれたらうれしい」。続けて「(試合開始から)スッと入っていきにくいだろうしね。相手としてはね。雰囲気というか、相手に与えるものを持ち合わせている」と「1番・糸井」の怖さを捕手目線で解説した。

 開幕に向け充実の一途をたどる中、親交ある柳田の一発にさらなる刺激も受けた。

 「えぐいなやっぱ。1スイング1スイングすごいなと思って見てました。声も含めて。外野まで聞こえてました。一回“あかーん”って言ってたわ(笑い)。浜風が結構強いのに打った瞬間。人の打球じゃない」

 逆風を切り裂く特大弾を放った後輩に脱帽したが負けを認めたわけでもない。報道陣からシーズンにおけるギータ級の本塁打数を期待されると「そうですね。期待しててください」と不敵な笑みで対抗心を燃やした。

 途中交代後に応じた取材を終えると、バットを手にして「マシン(にボール)、入れてな」と球団職員に言いながらベンチ裏へ消え、試合後に行われた飛球の捕球練習では甲高い声でチームを盛り上げた。老け込む気配すらない38歳が待望のシーズンで、どんなパフォーマンスを見せるのか。期待は高まるばかりだ。(巻木 周平)

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