【追球】味方もビックリ!ソフトBグラシアル 意表突くバント安打

[ 2018年10月22日 09:47 ]

パ・リーグCSファイナルS第5戦   ソフトバンク6―5西武 ( 2018年10月21日    メットライフD )

<西・ソ>初回無死一、二塁、グラシアルはウルフから一塁へバント安打を決める(撮影・三島 英忠)
Photo By スポニチ

 味方が驚いたのだから敵はなおさらである。ソフトバンク・工藤監督が「びっくりした」と振り返ったのは初回無死一、二塁。グラシアルはウルフのシュートを強めに一塁へ転がした。完全に意表を突くバント安打で無死満塁とし、柳田の先制打を呼び込む。

 3番打者はこう言った。「サインはない。状況を見てバントをした」。西武の内野陣は併殺シフト。通常バントは投手や捕手に捕られ、三塁封殺のリスクがあった。ただ、引いた守備位置なら強めのバントが安全だ。「頭脳プレーだったね」と指揮官も舌を巻いた。

 シーズンの犠打は0だが、キューバ国内リーグでは7年で14犠打。2月27日のロッテとの練習試合では自ら送りバントもした。「小さいころから体に染みついている」。あの手この手で揺さぶる小技もまたキューバ野球の「お家芸」だった。試合前にはウルフをバントで揺さぶる指示も出ていたが、森作戦兼バッテリーコーチ補佐は「それを聞いたんだろうね」と忠実な助っ人に驚いた。変幻自在のキューバ野球が、短期決戦で存分に力を発揮した。 (福浦 健太郎)

続きを表示

2018年10月22日のニュース