【槙原寛己氏視点】ソフトB高橋礼 浮き上がる球でポップフライの山築く

[ 2018年10月22日 09:46 ]

パ・リーグCSファイナルS第5戦   ソフトバンク6―5西武 ( 2018年10月21日    メットライフD )

<西・ソ>先発で粘りの投球を見せた高橋礼(撮影・森沢裕)
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 調子のいい選手を使う。これぞ短期決戦の鉄則だ。ソフトバンクの工藤監督は不振の松田宣、故障上がりの内川をベンチに置き、先発要員の石川、武田、千賀をブルペン待機させてプロ未勝利のルーキー高橋礼を先発マウンドに送った。ひと回りもってくれれば御の字だったに違いない。

 中継ぎを先発させて細かくつないでいく、大リーグで流行の継投策。高橋礼は下手から繰り出す高めの真っすぐで詰まらせ、ポップフライの山を築いた。5回につかまったが、14アウトのうち7アウトが飛球。日本シリーズ出場を決める大一番で見事期待に応えた。

 レギュラーシーズン2位の気楽さからかもしれないが、短期決戦慣れしているチームならではの大胆な選手起用。分厚い選手層を存分に生かしての勝利だった。一方の西武はこの日ともに2安打した秋山、中村の目覚めるのが遅すぎた。チーム防御率リーグ最低という弱点がそのまま出ての敗戦。投手陣がある程度計算できないと短期決戦は苦しい。(スポニチ本紙評論家)

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2018年10月22日のニュース