関本賢太郎氏 阪神・矢野新監督は選手主体で動けるチームをつくれる

[ 2018年10月22日 11:00 ]

阪神・矢野新監督へエール(2)

06年5月、サヨナラ勝ちで矢野(中央)に飛びつく関本(左)と藤本
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 阪神・矢野新監督を選手時代から知るスポニチ本紙評論家陣が素顔やエピソード、そしてエールを送ります。第2回は関本賢太郎氏です。

 今季はウエスタン新記録の163盗塁で優勝したように、機動力を用いることこそが補強ポイントだと感じているのではないでしょうか。1軍でそのまま通用するかは別として、今年2軍で一緒にやった選手たちは矢野新監督の考えを理解し、吸収しています。あらかじめ「どういう野球をやるのか」ということを分かっているのは、双方にとってのアドバンテージです。

 矢野新監督が求めているのは、盗塁の数ではありません。一番は準備力を高めることで、どの選手に対しても「ランナーに出たら、いつでもいくぞ」という意識付けをしたかったのだと思います。ベンチからサインが出て初めて盗塁の準備をしていてはダメ。盗塁だけではなく、投手との対決にも当てはまることですが、初球からフルスイングするためには次打者席はもちろん、ベンチでも3〜4人前の打者から準備が必要です。頭と体の準備を徹底させたことが積極性だけでなく、2軍選手たちの潜在能力を引き出したのでしょう。

 目指すべき究極のスタイルは、ベンチが何の指示を出さなくても選手主体で動けるチームではないでしょうか。無死二塁のケースで遊ゴロを打ち、アウトカウントだけが増えたとします。セオリーなら右方向へ打ち走者を進めるでしょうが、例えば左打者が引っ張らせないための外角中心の配球を読み、ヒットを狙いに行った上での遊ゴロなら話は別。あらかじめ選手がリスクを背負い、勝負に行った結果なら矢野新監督がとがめることはないと思います。「根拠のある失敗は次につながる」というのが、指導方針だからです。

 戦力的には厳しいですが、藤浪にしても、高山にしても秘めた力は底知れないものがあります。今季はともに1軍では苦しみましたが、きっかけ一つで、がらっと変わる可能性は十分。物事をいろんな角度から見ることのできる矢野新監督なら、ファンを魅了する面白い野球が見られると思います!

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