DeNA・ソト 大外からの逆転キング

[ 2018年10月22日 08:30 ]

セ・リーグの本塁打王に輝いたDeNA・ソト
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 【宮入徹の記録の風景】タイトル獲得を予想した人は誰もいなかったに違いない。DeNAのネフタリ・ソト外野手(29)は今季41本塁打を記録。丸(広島)の39本を抑え、セ・リーグの本塁打王に輝いた。来日1年目で40本塁打に乗せたのは04年ラロッカ(広島=40本)以来14年ぶりといきなり才能を開花させた。

 ソトは開幕時にはチームにおらず、1軍デビューは5月6日に横浜スタジアムで行われた巨人戦。その試合に2番右翼で先発出場し、初回、野上から左越えにV打となる先制の適時二塁打を放った。続く2打席目は同じ野上から中越えに1号ソロ。華々しいデビューを飾り、チーム12対8の勝利に貢献した。

 過去に5月に入ってから初アーチを放ち、本塁打王を手にしたのは珍しく、2リーグ制後では57年佐藤孝夫(国鉄=22本)、72年長池徳二(阪急=41本)、14年メヒア(西武=34本)と3人だけ。ソトはセ・リーグ61年ぶり、チームでは初めてのケースになった。

 7月4日には本塁打王争いでトップを走っていた筒香(DeNA=19本)とソト(7本)との差は12本。パ・リークでは72年に前出の長池徳二が大杉勝男(東映)との最大15本差を逆転した例があるが、セ・リーグでは04年ウッズ(横浜)、07年村田修一(横浜)と並ぶリーグ最大の逆転タイトルとなった。

 ソトが初めて規定打席に達したのは9月23日の広島戦。今季の出場試合は107試合に止まった。40本塁打以上の打者としては、72年長池徳二、80年門田博光(南海=41本)の111試合を下回る、最も少ない試合数で40本台を記録したことになる。仮にソトが143試合に出場したとするとシーズン54本塁打ペース。同僚の筒香は今季38本塁打。同じく宮崎28本塁打、ロペス26本塁打とDeNAはパワーヒッター揃い。ソトを含めた重量打線は来季も他球団にとって脅威になるだろう。

 今季ソトの打撃内容を探ると、各球団のエース級投手に強かったことが挙げられる。今季セ・リーグで規定投球回に到達した投手は8人いる。同僚の東を除く7人との対戦成績は79打数35安打、打率443、12本塁打、25打点。特にガルシア(中日)とは10打数7安打(打率・700)、4本塁打、7打点。ブキャナン(ヤクルト)とは13打数7安打(・538)、1本塁打、4打点と手がつけられないほど打ち砕いた。

 カード別の打率を見るとヤクルト戦が最高で・367。以下、阪神戦・354、広島戦・312、巨人戦・306、中日戦・304と全て3割以上と安定している。対照的に交流戦では打率・108と抑えられた。セ・リーグ5球団だけの対戦打率は・330。交流戦対策を万全にすれば三冠王の有力候補になってもおかしくない。

 これまで来日から2年以上連続で本塁打王を獲得した外国人選手は97〜98年ウィルソン(日本ハム)、03〜04年ウッズ(横浜)、11〜13年バレンティン(ヤクルト)と3人。来季のソトは開幕からフル回転で連続キングを目指す。(敬称略)

 ◆宮入 徹(みやいり・とおる)1958年、東京都生まれ。同志社大卒。スポニチ入社以来、プロ野球記録担当一筋。94年から15年まで記録課長。

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