毎度おおきに!メッセ ベイ戦6連勝 阪神ハマスタ8勝1敗

[ 2018年8月11日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―1DeNA ( 2018年8月10日    横浜 )

<D・神>汗を飛び散らせ力投するメッセンジャー(撮影・岩崎 哲也)
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 阪神のランディ・メッセンジャー投手(36)が10日のDeNA戦で7回6安打無失点で今季11勝目を挙げた。DeNA戦は今季6戦負けなしで、助っ人の同戦6連勝は史上初。2回には適時打を放つなど生粋の“ハマキラー”の快投で、前夜に続いて広島のマジック点灯を阻止するとともに、7月17日以来の3位に浮上した。

 青いユニホームを見ればより一層、力がみなぎる。メッセンジャーが“ハマキラー”の異名を欲しいままにする快投で敵地のマウンドに仁王立ちした。

 「(最近は)自分自身、良い投球ができていなかったので、きょうは、自分の投球を心がけた」

 いくら塁上を賑わせられても、得点される気配は一切、漂わなかった。3者凡退で終えたのは初回と6回のみ。決して、圧倒的な投球ではなかったが、要所で着実にアウトを奪っていった。

 勝負どころでギアを切り替えられるのが、エースと呼ばれるゆえんだ。一番の見せ場は7回。2死から連打で一、二塁とされ、一発を浴びれば同点の場面でロペスを迎えた。

 「あの状況では一番良いボールを投げるべきで、一番自信のあるボールがまっすぐだからね」

 心に決めたオール直球勝負は、3球連続ボールと打者有利となったが、慌てなかった。最後は4球目の144キロで遊飛に仕留めて無失点。スコアボードに綺麗に7個のゼロを並べて役割を果たした。「最後のシリーズ(前カードの巨人戦)もブルペンが投げていたし、長いイニングを投げるという意味で仕事はできたと思う」と大きくうなずいた。

 DeNA戦は今季6戦6勝と無敵を誇り、助っ人の同戦6連勝は史上初の偉業。チームとしても横浜スタジアムでは8勝1敗と、パワースポットと化している。“ベイ斬り”のスペシャリストとして歴史に名を刻んだ右腕は、秘けつを問われると「分からないね」とイタズラっぽく笑った。

 悪夢の「8・10」を白星で塗り替えた。ちょうど1年前の巨人戦で阿部の打球を右足に受けて骨折。戦線離脱を余儀なくされた忌まわしい日だったが、報道陣から知らされても、本人は「全然知らなかった」とかぶりを振った。すぐさまスマートフォンで日付を確かめ、ようやく「うん」と認識したほどだった。

 「(骨折は)過去のことで全然、忘れていたよ」。後ろは振り返らず、ただ目の前の試合で全力を尽くす。7月22日のDeNA戦以来となる11勝目にも余韻に浸ることはない。視線は次なるマウンドへ向けられた。(遠藤 礼)

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