広島 丸が1000安打達成、出会いに感謝「ボクは恵まれている」

[ 2018年7月1日 08:09 ]

セ・リーグ   広島1―2DeNA ( 2018年6月30日    横浜 )

<D・広>3回1死一塁 中前打を放った丸は通算1000安打を達成しスタンドの声援に応える(撮影・三島 英忠)
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 広島・丸佳浩外野手(29)が30日、DeNA戦(横浜)で節目の記録を達成した。3回に中前打を放ち、プロ野球293人目の通算1000安打をマーク。6回にも1001安打目の中前二塁打で好機を演出した。だが、奮闘実らず試合は1―2で悔しい連敗。強力打線の中核を担う左の強打者は、チームの勝利に貢献する一打を改めて誓った。

 追い込まれながらもコンパクトにはじき返した。東の外角スライダー。1―0の3回1死一塁で、ライナーを左中間へ運び大台に乗せた。直後に中堅・神里がはじき、スキを突いて一走・菊池が激走するも本塁憤死。追加点を呼ぶ一打には惜しくもならなかった。

 「昨日打っていなかったのでね。チームに貢献したいと思っていた。すぐに次の1本が打てたので、そっちの方がうれしいです」

 プロ野球293人目で、初安打は10年9月21日のヤクルト戦で押本から。広島在籍中の大台到達は5月11日の石原に続く24人目で、1018試合での達成は、金本(阪神監督)の1014試合に次ぐ8番目のスピードだ。

 昨季はセ界のMVPに輝くなど、今やリーグ屈指の強打者に成長した。11年目の29歳。土台を築き、技術に磨きをかける過程には、歴代指揮官や打撃コーチの指導があった。野村謙二郎、緒方孝市、山崎隆造、新井宏昌、石井琢朗―。丸は出会いに感謝する。

 「たくさんの人が出てくる。ボクはほんと恵まれていると思う」

 指導法は十人十色だが、納得したことを融合させるのが極意だ。打撃に重要な技術、メンタル、打席での考え方などを個々に学び、「なるほどと思えたことをミックスした」。高いアベレージと出塁率を誇り、一発長打もある強打者・丸のバックボーンだった。

 28日の巨人戦で王手を懸けながら、横浜へ移動した前日29日は無安打。強力打線の中核を成す誇り高き男に、沈黙を続けることは許されない。節目の一本を放つと、先頭打者の6回には中前に運んで一気に二塁(記録は二塁打)を陥れた。

 「試合に使ってもらっている立場なので、自分の打率も大事にしないといけないけど、チームの勝利に何とか貢献したい。仕事ができるように、明日からまたしっかり準備したいと思います」

 単なる通過点の1000安打。1001本目を刻み、金字塔を目指して発進した。(江尾 卓也)

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2018年7月1日のニュース