阪神 才木、初回緊急登板で快投 2勝目に「準備できていた」 

[ 2018年7月1日 08:14 ]

セ・リーグ   阪神15―7ヤクルト ( 2018年6月30日    神宮 )

<ヤ・神>急きょマウンドに上がり好投した才木(撮影・森沢 裕)
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 若さと勢いで、窮地のチームを“救援”した。阪神・才木の出番は突然だった。先発・岩貞が、初回無死二塁で青木の右側頭部に死球を当て、まさかの危険球退場。その瞬間、急ピッチで肩を作り始めた。

 「ブルペンに入って、すぐに肩をつくってくれと言われた。本当に緊急だったので」

 ブルペンで投じたのはわずか10球でも「しっかり投げていたので」と不安なくマウンドへ向かった。6点リードながら、無死一、二塁。最初に対峙した山田には制球が定まらずストレートの四球で満塁とされ、バレンティンの三ゴロで1点を失った。危機感たっぷりの場面だったが、畠山を二飛に仕留めると、坂口も遊飛。緊急登板でも「自分はロングリリーフなので、心の準備はできていた」と慌てなかった。

 リーグ屈指の破壊力を誇るヤクルト打線に、真っ向勝負を挑んだ。最速147キロの直球を主体に、右打者の内角も強気に攻めた。香田投手コーチの助言で抜けていたスライダーも試合中に修正。6回まで投げ抜き、3安打7奪三振の無失点。先発並みの98球を投じて今季2勝目を挙げた。

 6月17日の楽天戦では、4回4失点でKO。26日のDeNA戦からは、チーム事情もあって、中継ぎ待機していた。前日のヤクルト戦は5回2死一、三塁で救援し、打者1人を封じた。今季初の中継ぎ登板から一夜明けて迎えた連投でも好投。金本監督は「緊急でよく1点で耐えた。しんどい場面、危ないなというところからの立ち直りが良かったんじゃないのかな」と称賛した上で、「次は先発です」と次回は先発を託すことを明言した。

 「5、6回はストレートがシュート回転してしまい今後の反省。フォークで空振りを取れたのは自信になりました。まだ2年目ですが、経験を積んでこれからの野球人生に生かしていけたら」。予期せぬマウンドでつかんだ白星と自信を、飛躍へつなげる。(遠藤 礼)

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2018年7月1日のニュース