イチロー 神様超えも淡々「ホームラン記録を超えたら話をするよ」

[ 2015年5月24日 05:30 ]

<マーリンズ・オリオールズ>2回、左前打を放つイチロー(AP)

インターリーグ マーリンズ5―8オリオールズ

(5月22日 マイアミ)
 神様を超えた。マーリンズのイチロー外野手(41)は22日(日本時間23日)、オリオールズ戦に「7番・左翼」で3試合ぶりに出場し、4打数2安打1四球。通算2875安打とし、ベーブ・ルースの2873安打を抜いて歴代単独42位となった。通算最多はピート・ローズの4256安打。イチローは日米通算では4153安打を記録しており、ローズの安打数に迫っている。

 伝説のスラッガーを抜き去っても、希代の安打製造機は冷静だった。通算安打数でのベーブ・ルース超え。イチローは、こう話した。

 「それこそアメリカ野球の象徴、神様みたいな人でしょ。しかもホームランバッター」。そう敬意を払った上で「僕とは全然タイプが違って安打の数が比較にならないでしょう。(04年に年間安打記録を抜いた)シスラーとは違います。共通するものがなさすぎる」と本音を漏らした。確かにそうだ。ルースは通算714本塁打の長距離砲。一方、イチローは俊足巧打。メジャー通算490盗塁を誇り、41歳になってもスリムな体形を保つ。100キロ近い巨漢だったルースと比較し「体形なんかも含めて、僕とは全然違う」と言った。

 この日の安打も安打製造機らしい、逆方向への単打だった。2回、先頭で迎えた1打席目。フルカウントから内角低めに切れ込んできたスプリットだった。バットのグリップはぎりぎりまで頭の後ろに置いたまま。十分に球を引きつけ、鋭く振り抜いた。左前へ鮮やかにライナーを放って通算2874安打に。体の切れと柔らかさ、バットコントロールの正確さがインパクトの一瞬に詰まっており、イチローならではの技を見せつけた。3回、2打席目に立つ直前、球場内の大型スクリーンで1打席目の映像とともにルースを超えたことが紹介されると、地元ファンから温かい拍手が送られた。9回にも投手内野安打を放ち、さらに安打を積み上げた。

 ルースとの共通点はないわけではない。同じ左打ちの外野手で40歳になってもプレーしていた。メジャーに移籍した01年のオフにルースが実際に使ったバットを米国野球殿堂で握ったことがあり、その重さと長さ、独特の質感に驚いた記憶もある。とは言っても「伝記に出てくるような人だから。だから、僕がルースのホームラン記録を超えたら話するよ」と笑った。ちなみにイチローが読んだ伝記は宮本武蔵や夏目漱石だった。

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