巨人打撃投手から異例の挑戦 小石氏、緩急駆使し1K 桑田ファーム総監督が評価

[ 2022年11月9日 04:33 ]

12球団トライアウト ( 2022年11月8日    楽天生命 )

<12球団合同トライアウト>打撃投手から異例の挑戦で登板する小石(撮影・沢田 明徳)
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 戦力外になった選手らを対象とした12球団合同トライアウトが8日、楽天生命パークで行われ、49選手が参加した。巨人の打撃投手を務めながら、現役復帰へ向けて異例の挑戦となった小石博孝氏(35)は打者3人に1安打で1奪三振。持ち前の緩急を駆使して猛アピールした。トライアウトは3年ぶりに有観客で行われ、3141人が集まった。

 打撃投手から、真剣勝負の場へ。小石氏は最初の打者・中谷を129キロ直球で空振り三振に仕留めた時に思った。「あっ、三振って気持ちいいな」。打撃投手は打者に打たれるのが仕事。まさに投手としての本能を取り戻した瞬間だった。残り2打者は三ゴロと二塁打。12球を投げ終え「今出せるものは出し切れた」とうなずいた。

 異例の挑戦。トライアウト参加は3年ぶりだが「(20年に)巨人の打撃投手になってから、何年後かにまた受けたいと思っていた」という。「体の使い方でひらめきがあって、それが確信に変わった」と、今夏から空き時間に現役復帰への練習を開始。原辰徳監督にも「人生は一度きり。好きなようにやりなさい」と背中を押してもらい、「(練習をして)野球って楽しいなと改めて思った」と充実の時間を過ごした。

 視察した桑田真澄ファーム総監督は「テンポが良くて緩急もつけていた。打撃投手は打たせるのが仕事だけど、全く逆ですから。気になった一人?左投手ですしね」。4年ぶりの現役復帰なるか。小石氏は吉報を待つ。(鈴木 勝巳)

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2022年11月9日のニュース