落合博満氏 死球を“予言”した解説者時代 ベンチの指示はあるのか…「あるだろうね」

[ 2022年11月9日 17:20 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が9日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。評論家・解説者時代のオレ流の考え方を語った。

 1998年に現役を引退し、翌1999年から2003年に中日の監督に就任するまでの4年間、野球解説者として活躍。“オレ流解説”をキャッチコピーに、独自の理論・視点・考え方で人気を博した。

 12球団全部回る、順位予想はしない、資料は持たない…などオレ流スタイルを貫き、注目を浴び続けた。そんな落合氏の評論家時代に一つの“逸話”がある。それは、1999年4月の巨人―広島戦(※)解説中に投手が死球を投げることを予見したというもの。

※<1999年4月20日の巨人―広島>前カードで巨人・清原、杉山の2選手が頭部死球を受けたことが発端。翌日には広島の捕手・西山が死球。この日も3回の第1打席で同じ西山が死球を受けて、両軍が乱闘寸前ムードに。落合博満はこの西山への死球を解説した。

 「ああ、巨人と広島戦ね。前の東京ドームでぶつけられたっていうのが、遺恨に残ってて。“ああ、ここ危ねえな”っていうようなところで、そのピッチャーがぶつけてっていうね。で“本当のこと言っていいか”って言ったら“いいですよ”って言うから“アレ、わざとぶつけたんだよ”って言ったら大反響を起こしましてね。電話鳴りっぱなしだったらしいよ。だってプロの目で見て、ぶつけるかぶつけないか分かるんだから」と、今でいう“大炎上”を経験したと笑った。

 死球を狙っているという雰囲気を感じることができるのか。「うん、そりゃあもう。狙われてた人間だから」と一癖も二癖もある投手ぞろいの時代に打ちまくった落合氏だからこその感覚だろう。

 ここで、スタッフが恐る恐る聞いた。「(死球で)ベンチの指示ってあるんですか?」

 すると落合氏は真面目な顔で「あるだろうね、うん。長い野球世界の中だから。今の時代はないと思う。みんな仲良しグループになっちゃってるから。でも普通は分かるはずだよ。ここまでは(球が)抜けないだろっていう。だから抜け球なのか、ぶつけにきたのかは当事者が一番よく分かると思う」と、自身の現役時代にはベンチの指示による“報復死球”が存在していたのではないか、と持論を展開した。

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