巨人、2年連続V逸決定 貯金11→借金8 最後の首位は5月20日 屈辱の1年を振り返る

[ 2022年9月18日 17:50 ]

セ・リーグ   巨人1―3DeNA ( 2022年9月18日    東京D )

<巨・D>8日の7回、大飛球を放つもファールとなり座り込んで悔しがる岡本和(撮影・沢田 明徳)
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 巨人は18日に行われたDeNA戦(東京D)に1―3で敗れ、9試合を残して今季優勝の可能性が完全消滅した。2年連続でのV逸となる。

 巨人はこの日の敗戦で63勝68敗3分けの勝率・481となり、首位ヤクルトは17日時点で73勝54敗3分けの勝率・575。巨人が残り9試合に全勝したとしても勝率・514(72勝68敗3分け)どまりで、ヤクルトがこの日ナイターで行われる阪神戦(甲子園)を含めて残り13試合に全敗した場合の勝率・521(73勝67敗3分け)に届かないため、巨人優勝の可能性がなくなった。なお、クライマックスシリーズ(CS)出場圏内の3位・阪神とは17日時点で0・5ゲーム差。残り9試合で逆転でのCS進出を目指す。

 巨人は開幕10戦で8勝2敗とロケットスタートに成功し、4月23日には今季最多の貯金11。2年ぶりのリーグ優勝へ好発進したかに見えた。5月11日には4位に転落したが、5月20日には首位奪回。だが、翌21日に2位へ後退すると、その後は首位に返り咲くことができなかった。

 6月26日には日付の上では球団最速で自力Vが消滅。4月28日に最大11あった貯金が7月2日にはゼロとなり、23イニング連続無得点となった7月14日にはついに借金生活へ突入した。7月17日には4年ぶりとなる5位に転落。新型コロナウイルス陽性者を多数出し、球宴を挟んで6試合が延期になると、8月30日には借金が4年ぶりの8までふくらんだ。自力でのCS進出は9月2日に初消滅し、翌3日に復活したが6日に再消滅。村上(ヤクルト)に54号、55号を被弾するも勝利を収めた13日に再々復活したが、この日の敗戦で3度目の自力CS消滅となった。

 昨季まで2年連続で本塁打、打点のリーグ2冠王に輝いた主砲・岡本和が打撃不振で8月11日に4番を外れ、昨年8月に日本ハムから加入した中田が第91代4番に。攻守の大黒柱である主将の坂本は開幕直前を含めて7月7日には今季3度目の負傷離脱となるなど、なかなか戦力が整わなかった。投手陣はプロ野球史上初めて4月までに6人が初勝利を飾るなど若手が躍進。その後は多くがプロの壁にぶつかった。リリーフ陣が終盤に打たれるケースが多かった一方で、ドラフト1位守護神の大勢は新人最多記録37セーブに「あと4」と迫る33セーブをマークしている。

 また、7月にはプロ野球新記録となる4試合連続満塁アーチ被弾。8月には球団ワースト新記録となる8本目の満塁アーチ被弾(8発中5発がヤクルト戦)となったほか、43年ぶりとなるシーズン2度の1安打零敗、13年ぶりの16失点大敗など屈辱的な試合も多かった。

 本塁打数はヤクルトに次いで両リーグ2位の155本。岡本和真28本、丸佳浩26本、ウォーカー23本、ポランコ22本、中田翔22本と2007年(高橋由伸35本、阿部慎之助33本、小笠原道大31本、李スンヨプ30本、二岡智宏20本)以来15年ぶり4度目となる20発クインテットも誕生した。だが、投手陣がここまで134試合で両リーグワーストの563失点(1試合平均4・2失点)。昨季は12球団最少の45失策(143試合)を誇った堅守もすでに78失策と随所でほころびを露呈してのV逸だった。

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