ヤクルト・村上 申告敬遠に敵地ファンもブーイング みんな見たい56号

[ 2022年9月18日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―3中日 ( 2022年9月17日    バンテリンD )

<中・ヤ>8回、申告敬遠で一塁に歩かされる村上。球場からはブーイングが起きた(撮影・椎名 航)
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 敵地もため息。56号見たかったのに…。ヤクルト・村上宗隆内野手(22)は17日、中日戦で3打数1安打。王手をかけていた日本選手シーズン最多の56号は、お預けとなった。8回1死二塁での申告敬遠では、バンテリンドームながらブーイング交じりのため息が起きるなど、計3四球。チームは引き分けたがクライマックスシリーズ進出が決まり、2位のDeNAが敗れたため、優勝マジックは8となった。

 ファンが待ち望む高い放物線ではなかったが、低弾道の打球が右翼線に転がった。1―1の延長12回2死。村上が二塁打でチャンスメーク。最後まで諦めない姿勢を示し、ナインを鼓舞した。

 村上封じで出てきた左腕の福から放った一打から、2死満塁。代打・川端が初球を捉えて中前2点打。「村神様」が演出した好機で「代打の神様」が一時は勝ち越しとなる一打を放った。リードを守れず引き分けも高津監督は「アウトになると勝ちがなくなる。そこからチャンスをつくった。よく2アウトランナーなしからよく点を取ったんじゃないかと思う」と粘りを称えた。

 王貞治と並ぶ日本選手最多の55本塁打を放っている村上。もはや敵味方関係なく、一打席ごとの注目度が上がっている。1―1の8回1死二塁で申告敬遠されると、場内はブーイング交じりのざわめき。バンテリンドームでのヤクルト戦はこの日を終えあと1試合でもあり、敵地のファンも村上の本塁打への期待は増すばかり。申告敬遠を除く2四球でも、ファンの落胆が敵地を包んだ。

 それでも村上の集中力は切れない。延長12回の二塁打で、今季延長戦は13打数5安打で打率・385。四球もやむを得ない打撃を最後の打席で改めて証明した。試合は引き分けたが、2位のDeNAが敗れたため、優勝マジックは8に減った。

 18日からは甲子園で阪神2連戦に臨む。聖地では打率・323、6本塁打、11打点。7月31日には、5打席連発につながる3打席連発を放った。「次へ、次へとしっかりホームランを打てるように頑張りたい」としている村上。55号から2試合足踏みとなったが、あくまでも小休止でしかない。(青森 正宣)

 《最短V21日》首位のヤクルトが中日に引き分け、マジック対象となる2位のDeNAが広島に敗戦。この結果、優勝へのマジックナンバーは1つ減って8となり、最短優勝決定日は前日から変わらず21日のままだ。

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