楽天・田中将「やるしかない。全部勝つ気持ち」日米通算190勝!3位浮上に貢献

[ 2022年9月18日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天3―0西武 ( 2022年9月17日    ベルーナD )

<西・楽>気迫の投球を見せる田中将(撮影・長久保 豊)
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 「天王山」の初戦で貫禄を見せつけた。デッドヒートを繰り広げる西武との4連戦の第1ラウンド。楽天・田中将は「非常に重要な4連戦。頭の試合を何としてもとる」と自分に言い聞かせてマウンドに上がった。7回4安打無失点。決して投球内容には満足していないが、チームを8月23日以来の3位に浮上させたことへの充実感はあった。

 快投を支えたのはツーシームだった。初回にいきなり1死一、三塁のピンチ。4番・山川を低めのツーシームで三ゴロ併殺に打ち取った。「あの場面でゲッツーをとれたのは大きかった」。2回以降は危なげなく凡打の山を築き、スコアボードに「0」を並べた。

 今季9勝目は、日米通算190勝目でもあった。今季は黒星(10敗)が先行しているだけに「最近はふがいない投球で迷惑をかけていた。そういう中で勝てたことは次に向けて良い材料になった」。目指す場所を再確認する意味でも、意義深い勝利だった。

 今年2月、春季キャンプを視察した松坂大輔氏(スポニチ本紙評論家)から「夢」を託された。松坂氏は同170勝でユニホームを脱ぎ「自分が見ることができなかった景色を田中投手に見せてもらいたい」とメッセージを送った。金字塔まであと10勝。「やっぱり200という数字は意識する。一つ一つ積み重ねていきたい」と言葉に力を込めた。

 ただ、今は個人よりもチームの勝利に集中している。CS圏内に再浮上も、目指しているのは3位でも2位でもない。大逆転優勝だ。「やるしかない。全部勝つ気持ち」。チームの象徴でもある田中将の存在は、何よりも結束させる力を持っている。(重光 晋太郎)

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