エンゼルス・大谷 右手一本で34号!米メディア「大谷=エイリアン説」も

[ 2022年9月13日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス4―12アストロズ ( 2022年9月11日    ヒューストン )

<アストロズ・エンゼルス>初回、2ランを放つ大谷(撮影・白鳥 佳樹)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が11日(日本時間12日)、アストロズ戦で再びの「曲打ち」を見せた。初回無死三塁で外角低めのカーブを右手一本で右翼スタンドに運ぶ先制の34号2ラン。この一打で日米通算500打点も記録した。投手としてマウンドに上がった前日の試合は右手中指のマメの影響で5回で降板も、不安を吹き飛ばす快弾でまた全米を驚かせた。

 もはや二刀流は、地球上の生き物ではないのかもしれない。初回無死三塁。大谷は長い腕を懸命に伸ばした。体をくの字に折り曲げながら、外角低めの78マイル(約126キロ)のカーブを捉える。最後は右手一本。僚友トラウトに並ぶリーグ2位タイの34号2ランに、被弾した今季12勝の右腕ガルシアは「本塁打になるとは思わなかった。いい球を投げようがミスをしようが、彼は打ってしまう。それが大谷だ」と脱帽した。

 直前の3球目も同じカーブを空振りしていた。それよりさらに低く来たボールを、体勢を崩されながらも右翼スタンドへ。「変態打ち」のソフトバンク・柳田もびっくりの曲打ち。大谷は20年7月29日のマリナーズ戦でも地面から高さ1・21フィート(約36・8センチ)のカーブをすくい上げて本塁打にしたことがある。まさに「十八番」だ。

 米メディアも驚いた。野球解析メディア「Codify」は公式ツイッターで「常に監視をしよう。エイリアンはさりげなく非人間的なことをする。我々が“大谷翔平”と呼ぶ生命体は、このボールを片手で388フィート(約118メートル)の本塁打にしてしまう」と、映像とともに「大谷=エイリアン説」を唱えた。これで日米通算500打点を達成。3回の中越え二塁打で同800安打にも到達した。

 さらに驚かされるのが登板翌日の好成績だ。これで二刀流としてマウンドに上がった翌日の打撃成績は、打率・333、7本塁打、11打点。前日は右手中指のマメの影響で5回で降板し、ナイター翌日のデーゲームだったが、フィル・ネビン監督代行は「いつもと一緒で本当に素晴らしい。マメはスイングには影響がない」と改めて鉄人ぶりを称えた。

 残り22試合でシーズン規定投球回到達まで21回。マメの影響で危惧された次回登板だが、指揮官は「本人は“次にブルペンで投げて、登板へ準備するのに問題はない”と言ってきた」。予定通り17日(日本時間18日)のマリナーズ戦に先発する見通しを明かした。前例のない打者との「ダブル規定クリア」は、2年連続MVP獲得へ最大のアピール材料。ヤンキース・ジャッジとの一騎打ちを制すべく、エイリアンが人類未到の領域へ踏み込もうとしている。(笹田 幸嗣通信員)

 《ジャッジは5戦足踏み》ヤンキース・ジャッジはレイズ戦で1安打1打点し快勝に貢献したものの、本塁打はなくこれで5試合足踏みとなった。ここまで55本塁打で、シーズン63発ペース。61年ロジャー・マリス(ヤンキース)のア・リーグ記録である61本塁打超えが注目されている。8月はジャッジ9発に対し大谷8発だったが、9月はこれで両者とも4発で並んだ。

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2022年9月13日のニュース