来日初勝利 阪神・ケラーの“先生”は湯浅 「本当に凄い球」2軍でスプリット習得に励んでいた

[ 2022年9月13日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6―2中日 ( 2022年9月12日    甲子園 )

<神・中>お立ち台で笑顔の(左から)ケラー、マルテ、ロハス(撮影・大森 寛明)
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 紆余(うよ)曲折を経てつかんだ白星に、阪神・ケラーはお立ち台で笑顔がはじけた。4番から始まる同点の6回を無失点に抑え、来日初勝利。投球だけじゃなく、流ちょうな日本語でも聖地を盛り上げた。

 「アリガトウゴザイマス!(初勝利が)甲子園ということで、特別なものになりました。タイガースファンズ、サイコーデス!!」

 立ち位置は守護神から変わっても、勝利へ貢献する思いは変わらない。先頭のビシエドを155キロで見逃し三振に。続く木下とA・マルティネスも打ち取って勝ち越しへの流れをつくった。

 開幕戦から2連続でセーブに失敗して2軍に降格。再調整期間には「このチームにたくさんのピッチャーがいて、いろいろ聞ける。自分の武器の一つとして幅も広がるし、投球のプラスになるんじゃないか」とスプリットの習得に励んだ。最初のきっかけは開幕2戦目に登板した湯浅の投球。「本当に凄い球だと思ったんで、これは聞きたいなと思って握り方を教えてもらった」と、寮生活の右腕から鳴尾浜で身ぶり手ぶりも交えながらアドバイスをもらった。異国の地での挫折からのスタートにも、下を向かずに汗を流し続けた成果が、シーズン途中からの躍動に表れている。

 ウイニングボールは大学時代から記念球を家に飾ってくれている父へ贈る予定。矢野監督からは今後も状況に応じた“ジョーカー”としての起用を明言され「残り試合、便利に使ってもらえたら。毎試合投げられるように準備をすることが大事だと思う」と期待に応える決意を示した。(阪井 日向)

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2022年9月13日のニュース