鈴木啓示氏 阪神・マルテは集中力で柳を上回った フルカウントにして甘い球引き寄せた選球眼の正体

[ 2022年9月13日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神6―2中日 ( 2022年9月12日    甲子園 )

鈴木啓示氏
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 【鈴木啓示 視点】勝負どころでの集中力で阪神が中日を上回った。象徴的だったのは6回1死満塁での代打・マルテの打席だ。カウント2―2からの外角変化球はストライクと言われても仕方ない際どい球だった。選球眼とは集中力。フルカウントにして甘い球を引き寄せたマルテとは対照的に、柳にはもっと厳しい球で勝負する気持ちに欠けていたように見えた。

 先発・才木も初回の1失点から我慢の投球を続けた。右肘手術の負担を考慮して6回からの継投に踏み切ったことも、攻守に動きをプラスする効果をもたらした。代走、そして代打で攻撃がつながった。どうやって突破口を開くかという意味でも参考になる勝利だった。

 ここまで来たらアバウトでは勝てない。後手に回るより、ベンチも攻めていくべき。13日からはCS進出を争う広島との2連戦。強力なブルペンを活用した早めの継投も含め、何が何でも勝つというトーナメント形式で臨めば、結果は伴うと思う。ファンを納得させる10試合にしてほしい。(スポニチ本紙評論家)

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2022年9月13日のニュース