番長DeNA3位浮上 政権下初の5月以降Aクラス 牧が復活の3安打

[ 2022年7月13日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA7―4広島 ( 2022年7月12日    マツダ )

<広・D>1回2死一塁、宮崎の適時二塁打で生還しナインとタッチを交わす牧(撮影・奥 調)
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 DeNAは12日、広島との直接対決で勝利し4連勝で4月6日以来の3位に浮上した。4番・牧秀悟内野手(24)が、初回に先制の中前適時打を放つなど3安打2打点。6月5日以来約1カ月ぶりの猛打賞をマークした。借金3ながら就任2年目の三浦政権下では、5月以降初めてのAクラス浮上となった。

 ようやく、ついに天敵を討った。今季の広島戦は、ここまでたった1勝(11敗)。その苦手を倒したらAクラスが待っていた。
 「いえ、まだまだ順位がどうこう言うよりも、まず1個ずつ借金を減らしていくっていうことをね。オールスターまでにやっていく目標ですから」

 三浦監督はそう控えめに言った。借金はまだ3つある。だが、開幕直後の4月6日以来となる3位。5月以降に限れば、三浦政権下では初めてのことだ。

 チームには確かな上昇ムードがある。広島の夜、その象徴となったのが悩める4番・牧だった。初回2死三塁の先制機。追い込まれながら、九里の外寄りの144キロ直球を素直に中前へ打ち返した。この先制打が続く宮崎の適時二塁打を呼ぶと、3回1死三塁でも中前へ。2打席連続タイムリーでチームに勢いを付けた。「チームとしても(広島には)負けてるし、1戦目に勝つって全員でやっていたので、いい形で先制点が取れて良かった」。2打席ともつなぐ意識から生まれた適時打。9回の左前打で猛打賞もマークして復調を印象付けた。

 開幕から打率3割台をキープし、5月は月間打率・329、8本塁打、25打点。一時は3冠王の声も挙がる勢いだったが、6月に入って調子が急降下した。復調へのきっかけが、大和のアドバイス。8日の巨人戦で「始動がちょっと遅いんじゃないか」と言われ、少し早めに始動するよう心がけた。周囲の声に耳を傾け、柔軟に助言を取り入れる。それが牧の凄さでもある。

 「こんなに苦しむことはなかったので、今の感じを続けていきたい」。24歳の若き主砲は復調への手応えを口にし、チームは天敵・広島を倒して引き分けを挟む4連勝。牧とともにDeNAが上昇気流に乗ってきた。(秋村 誠人)

 ≪3位以上なら3年ぶり≫DeNAが4連勝で3位に浮上した。DeNAの3位は開幕10試合目の4月6日以来97日ぶり。昨年は開幕戦から6連敗するなど一度も3位以上になれず6位でシーズン終了。三浦監督になって5月以降にAクラスに入ったのは初めてだ。シーズン終了時に3位以上なら19年(2位)以来3年ぶりとなる。

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2022年7月13日のニュース