13差大逆転V巨人08年の東野のように…出てこい“ミラクルを呼ぶ若き怪腕”

[ 2022年7月13日 07:45 ]

2008年9月24日広島戦でプロ初完投した巨人先発・東野(右)と打のヒーロー木村拓也。前日登板した先発勝利は82年5月4日の西本聖以来、26年ぶりの快挙。巨人は1引き分けを挟み、32年ぶりの12連勝を達成
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 首位・ヤクルトを追いかける巨人は、残り55試合になった。10ゲーム差以上離され、逆転は極めて難しい状況だが、長いペナントレースは何が起こるか分からない。

 08年も担当していた巨人は、阪神との最大13ゲーム差を大逆転し、リーグ優勝を果たした。9月に引き分けを挟んで32年ぶりの12連勝を飾ったが、その12勝目が印象に残っている。9月24日の広島戦(広島市民)に先発したのはプロ4年目右腕・東野だった。チームはその前日、4時間38分の激闘の末、広島と延長12回、4―4で引き分けていた。12回に6番手で登板した東野は1回無安打無失点。18球を投げていた。

 東野はその試合後に、翌日の先発を告げられていた。プロ2度目の先発マウンド。何と、6安打2失点でプロ初完投勝利を挙げた。球数は112球だった。原監督は「東野の投球に刺激される先発投手は多いはず。それぐらいのいい投球をしてくれた」と大絶賛した。大逆転Vへ、チームを乗せた大きな1勝だった。

 野球の勝敗の大部分は、投手で決まると言っていいだろう。あの時の東野のような快投を見せる先発投手が出てくるか。厳しい戦いが続く夏場に、高橋や山崎伊、堀田あたりの台頭があれば面白くなる。(記者コラム・川島 毅洋)

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