阪神・矢野監督「こっちが打ち損じている」好機であと一本出ない打線に嘆き節

[ 2022年7月13日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0-4巨人 ( 2022年7月12日    甲子園 )

<神・巨>9回、肩を落とす矢野監督(右)(撮影・後藤 大輝) 
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 8日の神宮で首位・ヤクルトに8―0の快勝を飾った猛虎は、どこに行ったのか。コロナ禍で2試合が中止。4日ぶりの試合となったが、矢野監督は「そんなん言い訳にならんでしょ」とピシャリ。好機であと一本が出ないダメ虎に逆戻りし、負けられない「伝統の一戦」で今季17度目の零敗を喫した。

 「(戸郷は)完封されるような調子じゃないと思うけどね。こっちが打ち損じているというか、打ってないというだけ」

 2、3、4、8、9回と5度も得点圏に走者を進めながら、右腕にプロ初の完封勝利を献上した。先発野手が全員安打しても、肝心の場面で凡退を繰り返した。3回2死一、二塁で佐藤輝が初球を打ち損じ三飛。8回2死一、二塁では、そこまで1安打2四球と全出塁していた大山が大飛球を放つも、あとひと伸びが足りず、中飛に終わった。2死からの2本塁打で4点を奪った宿敵とは対照的な攻撃となり、悔しさが倍増した。

 「まあ打線でしょ。ウチのそこ(中継ぎ陣)はみんなよくやってくれたけど。せっかくたくさん(ベンチに)入ってもらったのに」

 6回以降に投入した岩貞、浜地、石井らは「勝利の方程式」には入っていないが、勝ちパターンの面々とも遜色ない投球で無失点リレー。9人をベンチ入りさせている“ブルペン力”では、はるかに優勢だけに、どこかで1点入っていれば全く違う展開もあり得た。

 恒例の「ウル虎の夏」イベントで特製ユニホームを着用。3万8753人のファンが甲子園に詰めかけた中での零敗で、球団ワーストの24度を大きく上回るシーズン28度ペースとなった。今年も6連戦で開催される「ウル虎の夏」は、通算25勝35敗2分けと10の負け越し。残り5試合で、あしきデータを吹き飛ばすような連勝劇を見せるしかない。(山添 晴治)

 ○…阪神は12球団最多17度目の零敗。巨人戦では今季初で、対セ5球団すべてから喫したことになる。シーズン28度のペースはチームワーストの63年24度を上回る。

 ○…「ウル虎の夏」黒星スタートは18年以来4年ぶり。初年度の13年から初戦は通算4勝4敗2分けの勝率.500。期間全体では通算25勝35敗2分け、勝率.417の負け越し中。例年4、5月中の3連戦で行われる「ユニホームお披露目」では通算16勝8敗、勝率.667を誇る一方、本番では苦戦している。

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2022年7月13日のニュース