パシュート銀、解説の青柳徹氏も絶句…高木菜那に「謝らなくていい。誰も責めることはできない」

[ 2022年2月15日 20:04 ]

北京五輪第12日 ( 2022年2月15日 )

後方で転倒する高木菜(ロイター)

 スピードスケート女子団体追い抜き(パシュート)の決勝が15日に行われ、日本は強豪のカナダに及ばず銀メダル。2018年平昌大会に続く金メダル、日本女子では史上初となる五輪連覇の偉業を逃した。

 エース高木美帆(27=日体大職)、高木菜那(29=日本電産サンキョー)、佐藤綾乃(25=ANA)のベストメンバーで臨んだファイナル。ラスト1週までカナダを僅差でリードしていたが、最終コーナー、隊列の最後尾を滑っていた高木菜がバランスを崩し転倒。立ち上がって懸命にゴールへ向かったが、世界一には届かなかった。

 解説を担当した日体大総監督の青柳徹氏は「菜那に懸かってます」「まだいいです、全然いいです、乱れてません」と選手たちを鼓舞していたが、高木菜のアクシデントには「まさかの転倒でしたが…」と絶句。「ちょっと、さすがに言葉に…」と言葉を探した後、高木美と佐藤に謝りに行く高木菜を見ると「謝らなくていいんです」と気遣った。

 「準々決勝のときは菜那がちょっときつかったんですが、きょうはしっかり頑張ってくれました。今の転倒は、誰も菜那のことを責めることはできません」と続けた青柳氏。「スポーツというのは最後終わるまでは何が起こるか分からないのが、勝負を懸けているオリンピックの場ですから。日本としては残念な結果ではありますが、本当に3人、よくやってくれたと思います。結果は銀メダルですが、本当によくやってくれました」と選手たちをねぎらった。

 高木美は1000メートル、高木菜と佐藤はマススタートと、悔しさを晴らす機会が残っている。「3選手とも残りレースありますので、気持ちを切り替えて…我々のほうが切り替えられないくらいですけど。3人は気持ちを強くもって戦い抜いてほしい」と願った青柳氏。「終わりは次の始まりですから。結果を受け止めて対策を練って課題を克服する、それに尽きますよね」とメッセージを送っていた。

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2022年2月15日のニュース