岩渕麗楽 前日に左手甲を骨折していた 「恐怖心もあったけど」超大技女子初の縦3回転挑戦

[ 2022年2月15日 12:48 ]

北京冬季五輪第12日 スノーボード女子ビッグエア決勝 ( 2022年2月15日    首鋼ビッグエア競技場 )

<北京五輪 ビッグエア女子決勝>1回目の試技をする岩渕麗楽(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 女子決勝が15日、行われ、岩渕麗楽(れいら、20=バートン)が4位に入った。合計得点は166・00点だった。

 1回目、2回目とともにダブルコーク1080を決め、3回目は大技のトリプルアンダーフリップにトライ。着地で転倒したものの、高難度の技へ果敢に挑んだ姿勢に他国の選手がコースへ称賛の抱擁に駆けつけた。

 インタビューでは涙しながら「また4位になってしまって。悔しい気持ちの方が多いけど、でも、最後チャレンジできてよかった」と第一声。「一緒に競っていた選手が喜んでもらえてよかったです。4年間やってきたことは出せた。ここですごいたくさんの人に応援してもらってうれしかったです」と話した。

 また「昨日の3本目で左手、骨折っちゃって。左手でグラブするのがつらくて。12でケガもしてたから恐怖心もあったけど、でもケガどうこうより、トリプルをやってみたい、トリプルに挑戦して勝ちたい気持ちが強かった」と明かした。「(今は)固定してもらっている」と負傷を抱えながら大技にトライした。

◆岩渕麗楽(いわぶち・れいら)
 ☆生まれ 2001年(平13)12月14日生まれ、岩手県一関市出身の20歳。
 ☆競技歴 4歳でスノーボードを始める。幼少期から各種大会で活躍し、中1でプロ転向。中3だった17年の全日本選手権スロープスタイル(SS)で初優勝。同年からW杯に参戦し、12月には米コッパーマウンテンでのBAで初優勝。18年平昌五輪代表に選出され、BA4位、SS14位。W杯通算7勝。
 ☆特技 海外遠征ではキッチン付きの部屋に泊まることが多いことから、10代の頃から料理が得意。得意料理は海外に多いオーブンを使ったグラタンやドリア。和食ではサバの味噌煮。
 ☆趣味 最近ハマっているのが写真。チームのカメラマンから一眼レフを譲り受けて以来、景色やポートレートを撮って楽しむ。競技の撮影をすることも。
 ☆スポ根 プロになるまでは父・和宏さんがコーチ役を務めており、指導ではシビアな一面も。大会では優勝しても内容が悪いと「片道4時間の帰りの車中で、ぶっ通しで怒られたこともあります」。
 ☆ルーティン 試技のギリギリまで音楽を聴くこと。「何も考えない状況をつくりたい。周りを遮断したい」ことから、曲やアーティストにこだわりはなく、歌詞の内容が分からない洋楽が中心。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月15日のニュース