黒岩敏幸氏 スピードスケート女子団体追い抜き 最後3人横一線でゴールできるか

[ 2022年2月15日 05:30 ]

高木美帆
Photo By スポニチ

 【今日のツボ教えます スピードスケート女子団体追い抜き・黒岩敏幸】日本は優勝候補の筆頭だが、平昌五輪決勝でオランダに1秒59の大差をつけて勝った時ほど簡単にはレースをさせてもらえないだろう。今季W杯3戦全勝のカナダは予選2位で、1位の日本とはわずか0秒36差。実力者をそろえる予選3位のオランダを含め上位のレベルは上がっている。

 予選では平昌五輪と同じ3回交代(高木美1・75周→佐藤1周→高木菜1・5周→高木美1・75周)で五輪記録を出した。最近ではタイムロスにつながる先頭交代の回数を減らし、後方の選手が前方の選手の背中を押してアシストする作戦を取り入れる国も増えている。日本もここまで試してはきたが、予選では従来通りの作戦で好タイムが出た。スムーズな先頭交代は日本の武器であり、準決勝も同じ布陣、作戦で臨む方針のようだ。4位のROCとは実力差はあるが、やはり五輪は何が起こるか分からない。確実に勝ちにいくということだろう。

 団体追い抜きは最後方の選手がゴールしたタイムで競う。予選では3人目の高木菜がわずかだが遅れてゴールしたのが気になった。10年バンクーバー五輪の決勝では日本の3人目が靴一足分遅れて銀メダルに終わった苦い過去もある。カナダが決勝に上がってくると予想するが、後半に強い。日本は余力を残して準決勝を勝ち上がり、決勝では最大限の力を出し尽くしたい。僅差の勝負になると思うので、最後に3人が横一線でゴールできるかも重要になってくる。(92年アルベールビル五輪男子500メートル銀メダリスト)

続きを表示

2022年2月15日のニュース