17歳・村瀬心椛が銅 冬季日本女子最年少「小さい頃からの夢。本当に嬉しい」 礼儀正しい受け答えで感謝

[ 2022年2月15日 12:45 ]

北京冬季五輪第12日 スノーボード女子ビッグエア決勝 ( 2022年2月15日    首鋼ビッグエア競技場 )

妹と次は一緒にーー村瀬心椛の北京五輪でのエア(AP)
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 女子決勝が15日、行われ、村瀬心椛(ここも、17=ムラサキスポーツ)が銅メダルを獲得した。10年バンクーバーのフィギュアスケート、浅田真央の19歳を大幅に更新する冬季五輪日本女子最年少メダリストとなった。

 試合後は「夢みたい。信じられない」と笑顔をはじけさせた。「今まで、ここに来れたのも皆さんのおかげ。家族、友達、スポンサーの方々とか…私だけでとれたメダルではない。皆さんに感謝しかないです」と感無量の面持ちを浮かべた。

 「オリンピック出場してメダル獲るというのが小さい頃からの夢。皆さんの力で獲れたメダル。ありがとうございました。本当にうれしいです」と笑顔。

 2本目までダブルコーク1080を完璧に決め、1回目80・00点、2回目は91・50のハイスコアをマーク。演技については「バックサイド1080で、もうちょっと飛びたかったんですけど、なかなか練習から走らなくて困っちゃって。フロントはぶっ飛んで、グラブつかんで着地するっていうのを意識していました。それやらないと表彰台乗れないと思ったので、自分でめちゃくちゃ走らせて。けっこう飛べたので良かった。楽しめました」と満足げだった。

 鬼塚、岩渕らともに五輪に臨んだ日本選手の存在は「(岩渕)麗楽ちゃん、(鬼塚)雅ちゃんも本当にかっこいい。攻めっぷりの強さ、気持ちがかっこいい先輩たちです」と憧れのまなざし。「今まで練習してきたのを、あきらめないでずっと練習してきて良かったと思います」と清々しい表情。終始礼儀正しい受け答えで、インタビューの最後は「本当にありがとうございます」と丁寧にお辞儀をしていた。

 13歳で出場した18年5月のXゲームのビッグエア(BA)では、同年の平昌五輪を制したアンナ・ガサー(オーストリア)らを抑えて史上最年少優勝。4年前は「年齢制限で出られず悔しかった」というが、現在同じ高校2年生のモーグル川村あんり(東京・日体大桜華高)よりも誕生日が遅く、今大会の日本代表選手団では最年少。

 魔物が棲むと言われる4年に一度の大舞台だが、「自分は他人を気にせずに滑ることを大事にしている」とメンタルの強さも“モンスター級”の村瀬。スロープスタイルでは予選を2位突破し、6日の決勝は大技挑戦も着地に失敗。10位に終わったが、「(五輪に)出られているのは皆さんのおかげ」と感謝も口にした17歳は、BAでも攻めの姿勢を貫き悲願のメダルを手にした。

 ◇村瀬 心椛(むらせ・ここも)2004年(平16)11月7日生まれ、岐阜市出身の17歳。4歳でスノーボードを始め、ジュニア時代から国際大会で活躍。18年5月にノルウェーで開催されたXゲームに13歳で出場して初出場初優勝。昨年10月のW杯ビッグエア開幕戦でW杯初勝利を挙げ、今季通算2勝。得意技はバックサイドダブルコーク1260。ムラサキスポーツ所属で、現在岐阜第一高2年。1メートル53。

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