小林陵侑“隠れ金メダル”!男子団体5位も北京ラスト飛行は2回目に進んだ全選手中トップ

[ 2022年2月15日 05:30 ]

北京五輪第11日・ノルディックスキージャンプ男子団体 ( 2022年2月14日    国家スキージャンプセンター )

日本男子チームをけん引した小林陵侑(AP)
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 男子団体(ヒルサイズ=HS140メートル)が14日に行われ、日本は個人ノーマルヒル金、同ラージヒル銀メダリストの小林陵侑(25=土屋ホーム)を中心に小林潤志郎(30=雪印メグミルク)、佐藤幸椰(26=同)、中村直幹(25=フライングラボラトリー)の4人で臨んで5位だった。銅メダルだった14年ソチ大会以来、2大会ぶりの表彰台には届かなかった。

 逆転のメダルは、はるかに遠かった。2回目。アンカーを務めた小林陵は最後のジャンプに全てを込めた。不利な追い風の中でも132・5メートルと飛距離を伸ばし、ポーランドを抜いて5位に押し上げた。2回合計258・6点は2回目に進んだ8カ国全選手でトップ。個人では“隠れ金メダル”に相当する奮闘で戦いを終えた。

 「2本目は凄くいい感じで締めることができた。チームとしては悔しい結果だったが、この悔しさをみんなで共有し、レベルアップしたい。国の総力を試され、ここからどうするか」と前を向いた。

 小林陵が五輪への思いを強くしたのは男子団体で銅メダルを獲得した14年ソチ大会だった。当時、盛岡中央高に在学し、テレビで観戦。自身と同じ4人目のアンカーを務めたのは、のちに土屋ホームで師匠となる葛西紀明だった。「感動した。最後にあの場面でいいジャンプをしたノリさんやそこまでつなげた3人も。今までの五輪の中で最も印象に残っている」

 そのアンカーの大役は小林陵が受け継いだ。18年平昌大会に続き、2大会連続でアンカーを務め、2大会ぶりのメダル獲得に挑んだ。だが、チームとしては欧州の強豪との力差を見せつけられた。1番手の佐藤は「陵侑をメダル争いに参加させることができず、重く受け止めないといけない」と戒めた。

 日本チームを引っ張る小林陵は「オリンピックは学ぶことが多い。また、ここ(五輪)に戻ってきてビッグパフォーマンスをしたい。継続は置いていかれる。ちょっとずつレベルアップしたい」。今後は総合2位につけるW杯で「チャンスはある」と3季ぶりの総合優勝を目指す。そして26年ミラノ・コルティナダンペッツォ大会へ。今大会団体は小林潤以外の3人が25~26歳と若返った。絶対的なエースが新・日の丸飛行隊を引っ張っていく。

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2022年2月15日のニュース