【砂村光信のMust See】個々が大きく強い南ア 迷わず前へ出てつぶすこと

[ 2019年10月20日 09:45 ]

ラグビーW杯2019 準々決勝   日本―南アフリカ ( 2019年10月20日    味スタ )

笑顔で練習する山中(撮影・吉田 剛)
Photo By スポニチ

 南アフリカは個々が大きくて強い。スピードをつけて走り込まれると、止めるのは難しくなる。日本はとにかく前へ速く出るディフェンスが鉄則になる。

 その意味ではトゥポウと代わって先発するFB山中の守り方に注目だ。相手が守備ラインの裏へ抜けてきたとき、トゥポウならすぐに前へ出てタックルに行くが、山中も含めた日本人FBはWTBと連係して走るコースを絞らせ、引き込んでから止めることが多い。だが、南ア相手には迷わず前へ出て早めにつぶし、ターンオーバーからチャンスに変えたい。南ア戦のニュージーランドのB・バレットのようにFBが前で止め、WTBとCTBにバックアップを任せる攻撃的なディフェンスを期待したい。

 日本は今大会、両WTBの松島と福岡が左右のサイドに関係なくユーティリティーに動き、つなぎや仕留めの役割を果たしている。だが、ターンオーバーされると逆サイドに速い選手がいなくなり、一気にトライまで持っていかれる危険性がある。南アも当然狙ってくる部分だけに、2人が同じサイドにいる状況でのターンオーバーは厳禁だ。個人で言えば、南アでは小柄ながらパワーがあり、キックもランも優れるSHデクラークの仕掛けに要注意。ニュージーランドのように早めにプレッシャーをかけ、自由に動かさないようにしたい。 (元U―23日本代表監督)

続きを表示

2019年10月20日のニュース