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このゆびと~まれ

【第43回】Made in FUKEの寒天ゼリーづくり

[ 2020年12月21日 05:00 ]

地域の方にご協力いただき、深日産の天草を使った寒天ゼリーづくりです
Photo By スポニチ

 「第43回 いきなりですが、みなさん、ところてんはご存じですか?

 最近食べなくなりましたねえ。その原料になっているのが、海藻である天草です。

 深日(ふけ)には、天草を海で集めてきて、何度も天日干しを繰り返しながら、昔ながらの方法で寒天づくりをされている方がいると聞きました。

 そこで地域の方にご協力をお願いし、深日産の天草を煮詰めて作った梅風味の寒天ゼリーづくりをしました。

 もちろん、梅はみんなで作った梅シロップと同じものですよ。
 
 材料はこちらです。

 おいしく作るポイントはこちら

 ☆寒天20gに対し、水は2リットルがポイントです。大鍋で煮るので寒天60g、水6リットルで料理を始めました。

 (1)大鍋に入れて寒天を煮詰めていきます。灰汁が出るので取ります。

 (2)缶詰のパイナップル、桃を切り分けます。

 (3)煮詰めた寒天をさらし布でこしながら、別の大鍋に移し替えます。

 (4)移し替えた鍋をさらに煮詰めていきます。

 (5)余熱をとり、そこに砂糖600g、梅シロップ500gを入れます。

 (6)甘さは調節してね。

 (7)個別の容器に切ったパイナップルと桃の缶詰を一切れずつ入れ、(5)を入れます。

 (8)一晩、冷蔵庫で冷やして召し上がれ!

 調理実習は6年生が担当しました。全校児童72人分の寒天ゼリーづくりは、とても楽しかったのはもちろん、子どもたちの作文からは「初めて天草を見た」、「天草からゼリー状になるとは知らなかった」といった驚きの声もたくさんありました。

 子どもたちは赤黒い天草に付着したごみを取り除きながら、何度も水洗いと天日干しを繰り返して、白くなるまで色を抜く工程があり、それが本当に大変なんだということを教えてもらったのがとても印象に残ったようです。

 寒天ゼリーという身近なものでも、丁寧に手作りしていくととても手間と時間がかかることがわかりました。

 食育の本当に大切な部分を感じてくれたのではないでしょうか。

 今回はここまで。このゆびと~まれ。
              (岡田 良平)(次回掲載は28日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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