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このゆびと~まれ

【第98回】2年越しの再会

[ 2022年1月10日 05:00 ]

大学生に教材作りについて指導する岡田良平教諭
Photo By スポニチ

 みなさん、こんにちは。深日小の長根です。

 昨年度、深日小の6年生が金沢星稜大の学生とリモートでつながり、自分たちの夢をプレゼンテーションするという機会に恵まれました。

 その時の学生が4回生となり、今回は金沢星稜大から講師の派遣要請を受け、大学生と教師が交流する機会をいただきました。

 講義は3回生と4回生を対象にしました。

 3回生は教育実習等を経験しており、将来は教職に就きたいと考えているものの、まだ具体的なイメージがわかない学年です。

 たくさんの質問や疑問を率直に聞いてくれました。

 「もし、先生になっていなかったらどうしていたか」

 「子どもと距離感を縮めつつ、適切な距離感を保つにはどうしたらいいか」

 など、こちらが答えに悩むような質問も多数ありました。

 4回生は、すでに教員採用試験に合格し、来年度から教員としての一歩を各自治体で歩み始めます。

 4回生からは卒業論文に向けて、われわれ現場の教員から授業実践の工夫、ノウハウ、大切にしていることなどについて質問がありました。

 特に4回生は昨年度、深日小の6年生とオンライン授業で交流しています。2年越しで直接、会ってお話ができました。

 また、今年度は深日漁港からのオンライン中継授業で3年生と交流を持ちました。

 コロナ禍で思ったような学生生活や授業が受けられない日々が続き、不安や悩みも多かったのではないでしょうか。

 しかし、一方でオンライン授業の進展などコロナ禍というピンチがチャンスに変わる瞬間を目の当たりにし、克服するための努力をしてきたことも事実です。

 学生たちが大学で夢を追いかけ、たゆまぬ努力と研さんした過程に、深日小の子どもたちがかかわれたことは意義深いことだったのではないでしょうか。

 小学校の先生になるという夢をかなえた大学生。その夢をサポートできた小学生。その夢の続きが見てみたいです。今回はここまで。このゆびと~まれ。 
               (長根 わかば)(次回掲載は17日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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