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このゆびと~まれ

【第31回】本山先生へのインタビュー」

[ 2020年9月28日 05:00 ]

和歌山大学教育学部学部長 本山 貢 教授
Photo By スポニチ

 今回は、深日(ふけ)小の取り組みに対し、初期の段階からサポートを続けてくださっている和歌山大学教育学部学部長の本山貢教授にお話をうかがいました。

 本山先生は保健体育が専門ですが、高齢者の健康や運動にも非常に精通し、全国の自治体で、ご高齢の方でも取り組める「和大ビクス」を提唱され、実践されています。岬町でも「和大ビクス」を採用しており、まさに深日小の取り組みとベストマッチした先生でした。

 長根――先生から見て、深日小学校の変化についてどのように分析されていますか。

 本山――深日小学校はここ数年をかけて子どもたちの体力向上に取り組んで来られました。さまざまな活動にも関与し、地域を巻き込みながら学校が活気づいてきました。すごく評価できると思います。
 深日小学校は教師、子ども、教育委員会、地域が総出になって実践しています。他にはないものだと思います。
 特に体力に関しては、大阪府内でも一番下から、4年間かけてはい上がり、全国でもトップレベルにまで来ました。これは岬町全体にも影響しています。
 ひとつの学校の取り組みではなく、他の学校にも影響を与えるということは並大抵のことではありません。これからも深日小学校を応援していきたいと思います。

 正直、大学の先生からここまで褒められるとインタビューしていて恥ずかしいやら感動するやらで、いろいろな苦難も思い出し、またしても涙腺がうるうると…。

 同行したカメラマンの岡田先生も感無量だったようで泣いていました。確かに、他の学校にも影響を与えることは本当に難しいと思います。

 では、今回はこのあたりで。このゆびと~まれ。
         (長根 わかば)(次回掲載は10月5日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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