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このゆびと~まれ

【第68回】いやー、元気もらったわ!

[ 2021年6月14日 05:00 ]

デザインしたまが玉をおっちゃんが大まかに切ってくれます
Photo By スポニチ

 みなさん、こんにちは。深日小の岡田です。

 いきなりですが、実は岬町は古代の歴史と縁が深い地域なんです。

 岬町内には『西陵古墳』『淡輪ニサンザイ古墳』『西小山古墳』などがあります。

 発掘調査によって様々な出土品が発見され、岬の歴史館(南海本線・孝子駅)に展示されています。

 また、古生物の化石も数多く発掘されています。

 出土品や化石を身近に見学できるのも魅力のひとつです。

 そういった歴史的な豊かさを子どもたちに感じてもらおうと、岬町生涯学習課と岬の歴史館の方々のご協力で3年生は先史・古代の装身具の一つである『まが玉づくり』をしました。

 当日はコロナウイルスの感染対策として、消毒に併せて、風通しのいい校舎と校舎をつなぐ通り抜け通路で実施しました。 

 まが玉づくりの前には、家族に「古代って知ってる?」と聞いてくる宿題を出しました。

 卑弥呼、古墳、王族の話もあれば、恐竜、マンモスの話も。身近なところでは給食で出てくる古代米を使った料理の話も書いてきてくれました。

 事前準備によって歴史館のおっちゃんたちが説明してくれる古代の話にも、スムーズに対応することができました。

 そして、実際のまが玉作りでは、おっちゃんたちに石を切ってもらったり、磨き方を教えてもらいました。

 おっちゃんたちの表情も最初は固いものでした。しかし、子どもたちが必死に取り組み、宝物のようにまが玉を扱う姿を見る中で、どんどん明るく楽しそうになりました。

 3人のおっちゃんたちは「元気もらった」、「楽しかった」、「深日の子どもらは、よう育っていっている」と感心しきりでした。

 実を言うと、私はこうなることはわかっていました。

 深日の子どもたちが持つ特有の「人懐っこさ」、「子どもらしさ」が、これまで何度も大人たちを動かし、地域と学校を変えてきたんですから。

 きっとそれが古墳時代から脈々と続く深日の子どもたちの特徴なのかもしれませんね。
 今回はここまで。このゆびと~まれ。

                (岡田 良平)(次回掲載は21日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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