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このゆびと~まれ

【第106回】小中連携ならぬ、しょっちゅう連携(教頭ビンビン物語 編)

[ 2022年3月7日 05:00 ]

  みなさん、こんにちは。深日小出身で現在は岬中学の生徒指導を担当している濵﨑です。

 『中学の生徒指導担当』と聞いて、怖いイメージを持たれるかもしれませんが、世間のイメージとは違い、優しくてつぶらな瞳がかわいい人間です。

 証拠と言っては何ですが、小さい頃から私を知る深日の人に「こんなやんちゃで気の強いもんが先生って大丈夫か」とよく言われます。

 深日には逆さ言葉という文化があります。それは、やんちゃで手のかかる子どもを「賢い子」と表現したり、向こうっ気の強い人のことを「優しい子」と表現したりするものです。

 私に逆さ言葉を使ってくれているのだと嬉しく思い、生徒指導担当になった今も、その言葉を大切に日々の教育活動に励んでいます。

 今回、深日小との連携について書かせてもらいます。私は生徒指導を担当して今年度で7年目になりますが、深日小と連携ができてきたと強く感じるのは、2年ほど前からです。

 2年前に、何があったのか?

 それは、深日小の長根教頭から、ある子どものことで、電話連絡を受けたときのことです。

 その対応について小学校側と中学校側の意見が一致せず「一緒に取り組むのは難しいな」となりました。

 このような意見の相違があった場合、平行線のまま終わることがほとんどです。

 しかし、その時、長根教頭は驚くべき行動に出ました。単身で中学校に来て、中学校側と意見交換!?をし、一緒に子どもを育むことができるように、話し合いに来たのです。

 全ては子どものためという思いがビンビン伝わってきました。

 その結果、お互いの思いを出し合い、その事案を一緒に取り組むことができました。

 まずは、大人が腹を割って話ができること。それが『しょっちゅう連携』の始まりだと思っています。

 この一件から、深日小との生徒指導の連携が始まっていきます。

今回はここまで。そのゆびとまらさ~れた。

                 (濵﨑 聡志)(次回掲載は14日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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