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このゆびと~まれ

【第20回】梅干しづくりと梅シロップづくり。そして…

[ 2020年7月13日 05:00 ]

児童たちのノート
Photo By スポニチ

 地域の梅園で梅を収穫させていただきました。せっかく採った梅です。地域の方に指導してもらい梅干しづくりをすることにしました。

 品種は南高梅。無農薬で大切に育てられています。添加物を一切使用せず、伝統的な方法で漬けていくことにしました。

 この梅プロジェクトは、児童たちも興味津々で迎えることができました。自主学習ノートに梅のことを調べたり、家族から梅干しの漬け方や、梅シロップの作り方などを教えてもらってきた児童もいました。そうした思いが地域の方にもしっかり伝わり、梅干しと並行して梅シロップも一緒に作りました。できあがった梅干しと梅シロップは、みんなでおいしくいただきました。

 児童たちは「家で食べてるのと全然違う」、「学校の方がおいしい」、「お米も梅もこんなに手間がかかるとは知らなかった」、「作っている人に感謝しないといけない」といった感想が自然に生まれました。

 こうした取り組みが地域の方の心を動かして、これからも児童たちと続けていきたいという言葉をいただき、新しい梅の苗木を植える植樹会に発展しました。

 最初は地域のご高齢の方に元気になってもらおうと、有志でいきいきサロンに訪問したことがきっかけでした。そこから、人と人とのつながり、心のつながりを大切にしたことで、一緒に新しい取り組みを始めることができました。小さな町、小さな学校だからこそ、こんなに素晴らしいことが生まれるんだなあと感じています。

 それでは、今回はここまで。このゆびと~まれ。
            (長根 わかば)(次回掲載は20日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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